'04年7月に『適応障害』と診断されてからは、国内の公務も“ご体調次第”で出欠を判断されるように。思うように公務をこなすことができない皇太子妃に、心ない批判の声が上がることも少なくなかった。
「日本とマレーシアが外交を樹立して60周年だった'17年には“皇太子ご夫妻でマレーシアを訪問される”と囁かれましたが、結局、雅子さまはいらっしゃらず、皇太子さまのみでした」(宮内庁OB)
雅子さまのお言葉に“変化”が
'19年5月、お代替わりに伴い国母となった雅子さまは、アメリカやフランス、トルコの大統領夫妻やアフリカ諸国首脳らなどと、通訳なしでコミュニケーションをとられた。
「両陛下は'20年5月、イギリスのエリザベス女王の招待で、即位後初の海外訪問をされる予定でしたが、コロナ禍で延期に……」(皇室担当記者)
こうした中、7年ぶりの海外訪問となったのが、今年9月に行われたイギリスのエリザベス女王の国葬だった。突然の訃報を受けて、両陛下は2泊4日の“強行日程”でロンドンへ足を運ばれた。
「片道15時間に及ぶ長距離移動や、ノーマスクが浸透しているイギリスでの感染対策、雅子さまのご体調を考慮したうえで、宮内庁の西村泰彦長官は記者会見で“決して容易なご訪問ではなかった”と振り返っていました」(同・皇室担当記者)
今秋までは東京都外での公務を約2年8か月にわたり控えていたが、訪英を皮切りに、地方訪問を再開。10月には栃木県での『国民体育大会』と沖縄県での『国民文化祭』、11月には兵庫県で行われた『全国豊かな海づくり大会』に出席し、1泊2日の日程で県内の各所を視察された。
《各地で大勢の方に笑顔で温かく迎えていただいたことは、想像以上に嬉しく、また、有り難いことでした》
「療養に入られて以降、お誕生日のご感想文書には、“快復に努めていきたい”といった文言が入っていることが多く、特に平成23年以降は毎年そのような文言が入っていました。それが今年はありませんでした。ご真意はわかりませんが、私は皇后陛下が自信を深められている証左ではと思っています」(宮内庁OBで皇室解説者の山下晋司さん)