「私刑と同じ」だと主張

 この時、谷氏は受講者に対しての反論内容自体は「私の強い信念に基づいたものであり撤回するつもりはありません」としつつ、「その表現の仕方が人を傷つけたことは間違いなく私の過失です」と認め、謝罪している。

 また今回、大内の告発があった同日には俳優・宮地洸成もnoteで「DULL-COLORED POPを退団いたします」と発表し、「劇団主宰・谷賢一による性暴力及びハラスメントの件を受け、今後も劇団活動に参加するわけにはいかない、したくないと考えた」「稽古場に酩酊状態であらわれたり稽古場で飲酒することがよくありました」などと暴露していたが……。

「大内さんも宮地さんも、谷氏が仕事中に飲酒、または酩酊していたという問題点を挙げていましたよね。実は谷氏、2018年9月9日にミュージシャン・有島コレスケ氏とツイッター上でやり取りしていた中で『俺もあなたもアル中仲間 仲良くしよう 俺はちなみに昼間から人に隠れて飲んでいて、悩んでいるのです』とリプライを送っていました。診断が下りていたのかは不明ながら、自らを『アル中』と言うくらい、お酒を手放せない状態だったのかもしれません。ツイッターアイコンにも“酒瓶を手にした写真”が設定されています」(同・前)

谷賢一氏に対してハラスメント行為を告発した女優お大内彩加(本人のインスタグラムより)
谷賢一氏に対してハラスメント行為を告発した女優お大内彩加(本人のインスタグラムより)
【写真あり】谷賢一氏からのセクハラを告発し、提訴までした女優のインスタグラム

 ツイッター上では現在、大内らの告発を知って谷氏への思いを吐き出す者も。演劇ユニット「くじら座なごや」の主宰・りとうさき氏は「去年、谷賢一さん率いるダルカラの創作現場にスタッフとして関わりました。その現場で、どんなに演劇が好きでも、彼とは今後一切関わりたくないと思い、次の仕事を降りました」と、詳細は伏せつつネガティブな感情をのぞかせた。

 しかし、谷氏は大内と「戦う覚悟」を示している上、『家を壊す−他、短編−』の全公演中止が決まったことにも、自身のサイトに追記する形で「訴状すら見ず、司法の判断も待たずにこの決定を下すことは行きすぎたキャンセルカルチャー、私刑と同じであり承服できません。続きは司法の場で争いつつ、私個人として、この社会的風潮に対し抗議の声をあげていこうと考えております」と、まったく納得していない様子。同騒動は今後、どのように展開していくのだろうか。