『ズボラ女子』の姿と重なって
「平フラが人気になりだしたころ、大雑把でルーズな女性を指す『ズボラ女子』という言葉が市民権を得だしていました。直前まで流行していた美魔女や女子力といった『女性として美しくあるべき』といった流れに対するカウンターでもあったと思います。すっぴんに寝巻きで髪もセットしない、自然体な感じで登場した平フラは、ズボラ女子の流れにも乗り、同世代やさらに下の世代から親近感やリアルな女子像を感じ、同性からの支持を得ていると感じています」(たけち)
同性から支持を得ている彼女たちの息は長い、とたけち氏は予測する。
「平フラは人生をコンテンツにしているんですよね。なので今後、『彼氏ができました』とか、『結婚します』ですとかライフステージが変わっても応援してくれるファンがついていると思います。異性人気だと恋愛や結婚によってファンが離れることもありますが、人生を応援したい同性のファンがついているのは強いです。最近では平フラの影響か、そうした女性ユニットのYouTuberも増えてきました。例えば『むくえなちっく』という幼馴染の2人組のチャンネルも登録者64万人とファンを増やしていて、今後も女性受けする女性ユニットの増加はありそうです」(たけち)
「飾らない姿を意識しているのも感じますね。平フラは今や数億を稼ぐレベルだと思いますが、お金を持ってます感を出さないのも魅力だと思います。人気になったYouTuberだと大金を使って買い物したり、大型企画に使ったりしますが、彼女たちは着ている服もファストファッション寄りだったりと、視聴者にも手が届くものを身につけている印象です。もちろん、ハイブランドを身につけてることもありますが、特に自慢げにしているわけでもないところも同性から支持を得やすいのかな、と思います」(すのはら)
人生にファンをつけた平成フラミンゴの今後
そんな躍進劇を続けるふたりだが、YouTuber作家が予測する彼女たちの今後は?
「最近はUHA味覚糖のさつまいもチップス『おさつどきっ』の商品CMに出たり、AbemaTVのEXITの番組『青春スチャラカ学園』にレギュラー出演したりとYouTube以外のメディアでの活躍も増えてきました。YouTubeの数字は圧倒的で、Z世代からの支持も強いですが、テレビ層にはまだその影響力が伝わっていません。
これまではテレビ側もYouTuberの扱い方があまり上手ではなかったですが、冠番組やレギュラー番組となると本領が発揮されるんじゃないかな、と思っています。彼女らもあくまで自分たちのYouTuberとしての活動に繋げるためにテレビやCMといったメディアを活用していると思われるので、今後も主戦場はYouTubeなのかなと」(すのはら)
いまやテレビのレギュラーは目標ではなく通過点。新世代YouTuberとして躍進を続けるふたりにさらなる注目が集まりそうだ。
こす.くま(Kosu.Kuma)
すのはら・たけちまるぽこによるYouTube作家チーム。個人、企業を問わず、YouTubeチャンネル運営におけるブランディング・企画制作・マーケティング支援を行っている。制作協力した動画に『ウ”ィ”エ” ヒカキンVer.(HikakinTV)』、『この動画は再生回数0回を目指します。(東海オンエア)』、『泥酔したら即帰宅「地獄の48時間」ネクステ初旅行(ヒカル)』などがある。