「ヘンリー王子は本の中で、ウィリアム皇太子からメーガン妃について“気難しく、無礼だ”と批判されたことを明かしています。その後、暴力を振るわれたとも書いており、父であるチャールズ国王からの愛情不足など、家族に対して悩みを抱えていたようです」(前出・一般紙記者)
17歳でコカインを覚え、年上女性とパブの裏で初体験したという記述も。
衝撃的な戦場での体験談
「ヘンリー王子は昔からやんちゃなお騒がせキャラでしたが、逆に親しみが持てるということで英国民から愛される存在でした。しかし、いわゆる“メグジット(夫妻の英王室離脱)”以降は人気が下降。自伝の内容が伝えられた今月初めの国民調査では、王子に好意的な人はわずか26%でした。1月8日夜9時に放送されたヘンリー王子の独占インタビューの視聴者数は410万人で、裏番組の犯罪ドラマの530万人を下回りました。多くの英国民は一連の騒ぎを冷ややかな目で見ているようです」(名取さん)
英国王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さんも、英国民のヘンリー王子への見方が変わってきたと考えている。
「士官学校に行き、軍に10年間所属。その後は『インヴィクタス・ゲーム』という退役軍人のためのスポーツ大会を主催し、慈善活動もしていました。やはり結婚が転機でしたね。“国民の次男坊”として愛されていたのに、結婚してほどなく“王室離脱したい”と言いだして。離脱後にはインタビューを受け、王室批判をしました。去年の12月にはNetflixからドキュメンタリー番組も出して、ひんしゅくを買っています」
以前は、まじめな兄よりも明るい弟が人気だったという。
「ドラッグはやるわ、ラスベガスで裸になるわ。次から次へと女性との浮いた話も出ていました。ハメを外すほうで、それが“明るい、面白い”という評価にも通じていき、パーティーボーイともいわれていました」(多賀さん)
『スペア』の中で最も衝撃的だったのが、アフガニスタンの戦場での体験談。《殺した25人を人間だとは思っていなかった》《彼らはボードから取り除かれたチェスの駒だった》という記述だ。
「“チェスの駒”発言はまずいでしょう。人間じゃないと思っているように聞こえ、批判が集まりました。戦争なので、相手を人間と思っては殺せないという考え方もありますが、活字に残す必要はなかったと思いますね。“わざわざ書いたのは、自慢のためだろう”という声も。その後のインタビューで、“自殺を防ぐためだった”と言い訳していますが、やはり軽率だったと思います」(多賀さん)
ヘンリー王子は、なぜ暴露本を出版したのだろう。