目次
Page 1
ー 竜星涼のファンはショック
Page 2
ー 「沖縄にはリアルにいる」
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ー 神木隆之介は“リアル朝ドラ主人公”

“お兄ちゃん、そんなこと言わないで!”“冷たい! あんな言い方しなくても”“なんだか金の亡者みたい”─。

 現在放送中のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』で、横山裕演じる、ヒロインの兄・悠人の言動が世間をザワつかせている。

竜星涼のファンはショック

 パイロットを目指すヒロイン・舞(福原遥)の奮闘と成長を描くストーリー。父の経営するネジ工場が経営不振に陥り、舞は母とともに会社を立て直そうと決意する。しかし兄の悠人は「工場を売ったほうがいい」「利益が出ない会社は潰れるしかない」とシビアに舞に言い放つ。

 従業員の首を切れない父、愛にあふれた母、舞の良き理解者である祖母をはじめ、ヒロインをとりまく登場人物は穏やかな善人ぞろい。悠人だけなぜかクセ強めで、ゆえにそのキャラクターが際立つが……。

「ヒロインの兄がクセ強めというのは近年の朝ドラの傾向」と言うのは、ドラマ評論家の田幸和歌子さん。「クセ強兄が家族の中の異分子として登場し、何かやらかしては家の中にトラブルを持ち込むケースが多い」というように、振り返れば最近の朝ドラのヒロインの兄はクセ強め。クズ兄やダメ兄がとっぴな言動で周囲をかき乱しては、世間をザワつかせてきた。

 クセ強兄でまず思い浮かぶのが、'22年度前期放送『ちむどんどん』の“ニーニー”こと賢秀。お調子者でプライドが高く、プロボクサーを目指すも挫折。定職に就かず、詐欺に引っかかり借金をつくるというダメっぷり。

「ニーニーはわかりやすいクズ兄で、まっとうなところが全然なかった。さらに母親が彼を甘やかしてまたお金を貸してしまったりと、母子の関係性もセットでイライラさせられるところが多かったです」(田幸さん、以下同)

 ドラ息子を見事に演じた竜星涼にも、飛び火した。

「ニーニーは嫌われすぎて、竜星さんのファンはすごくショックを受けていましたよね。小顔でスラッとしていて芝居も上手なのに、ニーニーのよくないイメージがついてしまった。竜星さんは『ひよっこ』で好演したこともあり、NHKが大事にしてきた役者だったのに、なぜこんな役柄をやらせるのかと」