五輪出場にあと一歩及ばなかった板倉容疑者(青学大レスリング部HPより)
五輪出場にあと一歩及ばなかった板倉容疑者(青学大レスリング部HPより)
【写真】ミニスカ姿も…レースクイーン時代、イケイケだった元豊島区議の元谷氏

「犯行計画の詳細は捜査の進展を待つほかない。板倉容疑者は、東京・六本木の飲み屋で知り合った男性から金を借り、この男性から“仕事”として紹介されたと供述している。数年前から不動産会社の利益が上がらず借金総額が8000万円まで膨れ上がっていたらしい。ほかにも5件ほどの犯行を認めている」(前出・社会部記者)

 秋田県潟上市の出身。秋田経法大附属高を経て、青山学院大経済学部へ。同大レスリング部で、上半身だけで闘うグレコローマンスタイルの選手として1年生から頭角を現し、3、4年時に全日本大学グレコローマン選手権66キログラム級を連覇した強者だった。

 アマチュアレスリング関係者は言う。

「青学大時代は主将も務め、国際大会で現役世界王者を負かすなど勢いがあった。黙って背中を見せて部員に奮起を促すタイプで、ケガの痛みに耐えて黙々と練習していた。卒業後、選手と二足のわらじを履ける企業に就職したまではよかったが、思うような成績を残せなくなった」

 社会人時代の所属は、企業のリスク調査や危機管理などをサポートする会社。反社会的勢力への対応も請け負っていたので、在籍当時とは180度立場を変える犯行だ。

「2012年ロンドン五輪出場を目指して代表候補合宿に参加し、アジア大会にも出場できたがそこまで。五輪にはあと一歩届かなかった。プレッシャーに弱く、選手引退後は筋のよくない仕事に就いていると心配する声もあった。逮捕の一報に青学大OBは“悲しいニュース”と嘆き、“何をやっているんだ”と怒っている」(同・関係者)

 板倉容疑者が元谷氏と結婚したのは3年前。昨年7月には第1子を授かった。地元の住民によると、夫婦で買い物をしたり外食をするなど仲はよさそうだったという。

イクメンだと思っていたのに…

「赤ちゃんの体調が悪かったのか、バギーに乗せて大通りまで出て、夫婦一緒に慌ててタクシーに乗り込む姿を見かけました。イクメンだと思っていたのに」と地元の男性。

 元谷氏は’19年に初当選した最年少区議。曽祖父は自民党の豊島区議だったが2代空いたため地盤はすでになく、36議席中18位の得票は「たいしたもの」(区議会関係者)という。

 桐朋学園芸術短期大学で演劇を専攻し、卒業後はレースクイーンなどで抜群のプロポーションを披露。日本パラオ国際親善大使を務めたこともある。女優として、’14年にはTBS系で放送された一話完結オムニバスドラマ『おやじの背中』でボクシングジムの練習生役で役所広司と身体を密着させるシーンを演じたほか、出馬時は区の観光大使を務めるなど日の当たる道を歩んできた。