トリビア2:人ならおよそ90歳、永明の中国での生活
「永明は現在30歳で、人間であれば90歳ほど。『永明はもうおじいちゃんだしずっと日本にいると思っていた』とのお客様の声が多く聞かれます。
パンダ飼育における中国の研究は日本よりずっと進んでいて、なかにはパンダ専用のCTやMRIなどの医療機器を備えた研究施設も。高齢とはいえ元気なうちに、設備が整った中国に帰ることは永明にとってもよいことだと思います。
しかも中国では永明の大好きなたけのこが1年のうち8か月も採れるとか。大好物のたけのこを食べつつ、ゆっくり余生を過ごすことになるでしょう」
トリビア3:パンダは飼育スタッフを見分けている!?
「人よりも視力が弱いので、飼育スタッフのおよその背の高さや、声の違いなどでぼんやりと見分けているように思われます。犬などと比較し、パンダの知能について尋ねられることがよくあります。
犬が人を見分けられるのは、もともと群れで生活する動物だから。周りの者に順位をつけ、ほかの個体を識別する本能があるのです。
一方、パンダは単独生活で、ほかの個体と過ごすのは母親が赤ちゃんを子育てしているときぐらい。だから個を見分ける必要がないのです。その代わり、おいしい竹を見分ける、犬にはない能力があります。
動物は、それぞれ素晴らしい能力を備えています。異なる種同士で、知能の比較はできないと改めて感じます」