るりセンセイの代表作は“スケスケ喪服”
ひと昔前、エンタメの世界は「憧れをあおること」だったように思いますが、今や、エンタメの中心は「イライラすること、イライラをぶつけ返すこと」になりつつあると言っていいのではないでしょうか。具体例をあげると、タワマンは素晴らしいんだ、タワマンに住んでいる人が勝ち組だと言われた時代もありましたが、今はタワマンが実は災害に弱くて住みづらいとか、タマワン上層階の鼻持ちならない奴らにマウンティングされたのでやり返してやったという記事のほうがウケています。芸能記事にも同様の傾向があります。格闘家・才賀紀左衛門の事実婚妻に対するモラハラめいた行動は毎日のようにネットニュースになり、お笑いタレント・フワちゃんの遅刻癖はいろいろな番組で何度も指摘されているものの、一向に直る気配がない。こういう「人をイライラさせること」がネットニュースになり、イライラした人がコメントをつけてさらにアクセスが集まるので、ネットもテレビも彼らを捨て置かないのです。
るりセンセイも「上からキャラ」で人をイライラさせる才能を開花させ、イライラ・クィーンとして他の追随を許さないまでに成長していきます。そんな彼女の代表作は、安倍晋三元首相の国葬時のスケスケ喪服ではないでしょうか。インスタグラムでは港区暮らしと軽井沢での週末別荘ライフをアップしていて、るりセンセイ、若いのに価値観が割とバブルなんだなと思ったことがあります。