あからさまではないものの、見ようによっては性的な、あるいは不快な画像や動画も撮影できる「撮影会」も開かれる。冒頭の会場でもそのリスクはある。
「撮影する男性参加者は純粋にそのアイドルの卵を応援しているのか疑問です。児童写真をコレクションして性の対象として見ているにすぎないのではないか」(フナイムさん)
撮影会にかこつけて、わいせつ行為をしたり児童ポルノ写真を撮影する者がいるのだから、撮影対象が「ジュニアアイドル」ともなれば、より過激なことを求める者が現れてしまう。
撮影される女の子は何を思うのか
撮影される女の子はどのような心情なのだろうか。「ネットアイドル」と称して、個人でも撮影会モデルをするユンさん(仮名、16)は、アニメのキャラクターのコスプレをして撮影されることを趣味としている。ホテルの一室で着替えもある個人撮影にも対応している。
「イベントでコスプレをしていたときに撮影されたことがきっかけで、事務所に入り、何度か撮影会に参加しました。撮影者が喜んでくれるので、サービスが過剰になったことも。会の後、写真をもらうことが多いですが、全部を見るわけではないので、どんな写真を撮っているかはわかりません」
こうした撮影会に対する法規制の必要性が叫ばれている。東京都では2017年、「特定異性接客営業等の規制に関する条例」(JKビジネス規制条例)が施行された。女子高生ら18歳未満の青少年を利用したビジネスを規制することが目的だ。都では、ジュニアアイドルであっても、青少年を利用した撮影会をする業者は、あらかじめ公安委員会に届け出が必要になる。
'21年6月には、都内で撮影会をした業者が無届け営業で逮捕された。
東京以外でも、愛知県、神奈川県、大阪府、兵庫県などは「青少年健全育成条例」などの改正で対応している。
「明確には、児童虐待とはいえないでしょうけれど、グレーゾーンだと思います。何かしらの規制をするなど、メスを入れてほしいです」(フナイムさん)