料理の匂いでも女性ホルモンアップ
女性ホルモンの不足と聞いて、大豆イソフラボンが思い浮かぶ人もいるかもしれない。
「実は大豆イソフラボンの恩恵に授かれるのは2人に1人だけ。大豆イソフラボンは腸内細菌の作用で女性ホルモンと似た働きをするエクオールに変わりますが、腸内細菌の種類は個人差がありエクオールを作り出せない女性も多いのです」
そこでおすすめなのが、誰でも効果を得られるアロマテラピー。植物から抽出した精油の香り成分が女性ホルモンと似た働きをしてくれるのだ。
「研究では、精油の香りを鼻から吸い込むと脳の下部にある嗅球(きゅうきゅう)が直接刺激されてホルモンバランスの安定につながることがわかっています。
おすすめの精油はクラリセージやゼラニウム。ローズなどに比べると手に入りやすく安価なので積極的に活用しましょう」
嗅覚からの刺激といえば、アロマだけでなく、食べ物の匂いも有効。思いがけない食べ物の香りが、脳の刺激につながるのだ。
「例えば、蕎麦屋でいきなりスパイシーなカレーの香りが漂ってきたり、お吸い物に鼻を近づけたらゆずの香りがしたりなど、意外な香りは脳を刺激して活性化のスイッチになってくれます。
自分で作ると驚きが得られないため、外食も上手に取り入れるのがコツ。自炊にこだわってストレスをためるより、手間要らずでおいしい外食を楽しむのが、女性ホルモン不足の不調時にはおすすめです」
不調が長く続く更年期。少しでもラクに過ごすためにできることから試してみたい。