4月9日、鳥取県議選で無所属新人の平井伸冶氏が鳥取市選挙区(定数12)に出馬、13人中12位で当選したことが話題を呼んでいる。
「ただ当選しただけならそこまで話題にはなりませんが、今回は“異例”なんです。というのも、平井さんは鳥取県の現職知事と漢字も含めて同姓同名。さらに、過去に苗字と名前を改名しており、さらに過去の逮捕歴が明らかになり、SNSを中心に、鳥取県にとどまらず、全国で大きな注目を集めました」(全国紙記者)
なかには《県民が知事と間違えて投票した結果、当選したのではないか》、《当選したくて名前を変えたのではないか》との声もあるが、選挙の際に“名前間違い”の対策はとっていたのか。鳥取県の選挙管理委員会に聞いてみると、
「知事選と県議選は全く別の選挙ですし、そもそも投票用紙が違います。同じ選挙に同姓同名の人物がふたりいるのであれば年齢などで区別しますが、今回は特にそういった案内はしていません」(選挙管理委員会)
簡単に案内を出さないことには理由があるそうだ。
「安易に候補者について案内を出すというのは、その人がほかの候補者より目立ってしまうということですよね。選挙の公平性を保とうとすると、そういった部分は慎重にならざるを得ないんです」(同・選挙管理委員会)
新県議・平井氏本人に話を聞いた
実際に当選した新県議・平井氏に取材を申し込むと快諾。改名の理由から逮捕歴まで、赤裸々に話してくれた。まずは改名について聞くと、子ども時代にまで話は遡る。
「私はもともと、『平井伸知(しんじ)』という名前だったんです。ただ、大病をした小学生のときに、母親が心配して占い師に相談したところ、“名前を『伸冶』に変えたほうがいい”と言われたそうなんです。なので、戸籍上は変えないままでしたが、名前は『伸冶』としてずっと生活していました。正式に変更したのは私が逮捕される直前のことです」(平井氏、以下同)