大相撲春巡業で靖国神社での奉納相撲が4年ぶりに行われ、横綱の照ノ富士(31)が土俵入りを披露したほか3月場所で初優勝した関脇の霧馬山(26)、小結の翔猿(31)ら力士たちの取組に観客が沸いた。
夏場所前にチェックしておきたい“推し力士”
コロナ禍を経て1月の初場所から声出し応援が解禁され熱気が戻ってきた。5月14日に開幕する夏場所(東京・両国国技館)が楽しめる、推し力士を相撲ライターの和田靜香さんに聞いた。
「照ノ富士は両膝痛を抱え、大関の貴景勝(26)は先場所に負傷して途中休場しました。そうしたなかで迎える5月場所は誰が優勝してもおかしくない。新たなスター誕生を期待しています」(和田さん、以下同)
その候補のひとりが一山本(29)。身長187センチ、体重146キロの恵まれた体躯だが、異色の経歴も目を引く。
「大学まで相撲をしていましたが卒業後は地元北海道の町役場(福島町)に就職、教育委員会に配属されてアマチュア力士として国体に出場。ライバルに負けたことで奮起して、入門しました」
大鵬、北の富士、北の湖、千代の富士ら歴代横綱には北海道出身者も多く、地元の期待は大きい。
小結の琴ノ若(25)は祖父が元横綱の琴櫻、父は師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)。
「政治の世界では世襲は批判されますが、相撲の世界は実力がないとなれない。25歳と若く、上位を目指していってほしいです」
翔猿は身長174センチ、翠富士(26)は身長171センチと小兵だが、殊勲賞や技能賞の受賞歴を持つ。
「翔猿はトリッキーな動きにガチでぶつかっていく相撲のうまさがプラスされ、稽古のあとがうかがえて強くなっています。同様に翠富士も得意技の肩透かしだけでなく技に幅が出てきました。
翔猿は、脱毛や肌の手入れに気を使っていることで知られる美容力士の一面もファンに愛されています」