すでに最終回まで撮り終えているが、まだ身体に昂太が残っているという。それほどまでに没頭した撮影では、眠れない夜もあった。
俳優仲間からの“アドバイス”
「よくあるドラマの撮影ですと、当日のリハーサルで共演者の方や監督と話をしながらシーンを作り上げていくことが多いのですが、このドラマでは、数日前からその作業をしていました。それは、臨場感や美しさを追求するために。そうすると、シーンのことが気になって、夜、眠れなくなるんです。ベッドに入って、なるべく考えないようにしようとは思うんですが……」
いい方法がないか考えていた吉沢を救ってくれたのが、俳優仲間だった。
「話したわけではないのに、伊藤英明くんが、どこかで見つけた動画を突然、送ってきてくれて。“感謝”することがすごく大事だという内容をまとめたものでした。朝、起きたときに感謝を口にし、寝る前にも感謝する。そうすると、今日がどれだけすばらしい一日だったかがわかる。この行動が副交感神経にいいらしくて、リラックスすることで眠れるんです。なので、ドラマの撮影と同じくらい、寝る前に感謝することにも集中していましたね。僕には、とても効果がありました」
実は、朝“感謝すること”は4年ほど前からのルーティン。当時、映画の現場で知り合った人からすすめられ自宅に神棚を祀ってから続けているという。
「一日の始まりにいろいろと考えることができるし、リセットにもなっていいんです。それこそ、このドラマの撮影で本当に集中しないといけなかったシーンの朝は“今日も一日(を迎えられて)ありがとうございます”から始まって“妻がいてくれて、ありがとう”“愛犬が元気でいてくれて、ありがとう”と感謝を伝えていました。気分転換にどこかへ行くこともできなかったし、脱がないといけないシーンもあってお酒を飲まないようにもしていたので、気持ちを切り替えるためにも実践していましたね。そのくらい全力で取り組んだドラマ。“早く、陽子に復讐を始めてほしい”と思われているみなさん、期待していただいていいですよ(笑)」