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ー 一般人と芸能人との垣根が曖昧に
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ー 肩書の持つ意味が薄くなった

 木下優樹菜(35)は、’20年7月に芸能界を引退し一般人となった。しかし、芸能人と変わらぬ頻度で今でもネットニュースなどに取り上げられている。「この人は何をしている人だっけ?」と疑問を感じることも。木下以外にも、肩書がわからない「?」な人が出現するのはなぜ?

一般人と芸能人との垣根が曖昧に

《一般人になったのに、ニュースで取り上げられているのはなぜ?》

 5月23日、元タレントの木下優樹菜(35)は自身のインスタグラムを更新。交際中のサッカーJ2大宮アルディージャMF三幸秀稔(30)の誕生日を祝うストーリーズを投稿。これに対してネットでは冒頭のようなコメントもあった。

 ’20年に木下は芸能界を引退。現在はYouTubeチャンネルやインスタグラムで活動を続けている。テレビでは見かけないものの、ネットニュースにも度々登場するなど、芸能人と変わらない扱いにも見える。

木下さんはYouTuberであり、下着プロデューサーなのでしょうが、やはりタレントにも見えますよね。下着のプロデュースだけにとどまらず、自身がモデルとなって広告活動もしている。ただ、本人が一般人だと公言したことで、肩書がわかりづらくなってしまった

 そう解説するのは、芸能ジャーナリストの佐々木博之氏。木下のように、テレビでは見かけない有名人で、肩書がわからない人はほかにもいる。

坂口杏里さんは、そもそもは女優を親に持つ2世タレントであり、元セクシー女優。現在は一般人ではありますが、ネットニュースにも取り上げられますし、芸能人の扱いと変わりません。自身のインスタグラムのプロフィール欄には“フリーランスで活動しています”と記載していますが、肩書はというと、よくわかりません。一般人と芸能人との垣根が曖昧になっているんですよね。そのきっかけはやはりネットでしょう」(佐々木氏、以下同)

 昨今はSNSなどで誰でも発信することができ、一般の人が有名になる可能性が高まっている。

「YouTubeで有名になったエンリケこと、小川えりさん。彼女もネットニュースでよく名前があがりますが、芸能人かというと違う。名古屋のキャバクラで働き、カリスマキャバ嬢になりましたが、辞めて実業家になった。経営トラブルや離婚を経て、現在は復職しているので、肩書としてはキャバ嬢といえますが……」

 しかし、こうした“素人有名人”のような曖昧な立ち位置は昔から存在し、需要があった。

「キャバ嬢から有名になるというパターンはよくある。伝説のキャバ嬢として『サンジャポ』などに出演していた立花胡桃さんなどもそうですよね。素人で芸能人のようなビジュアルの人は、業界関係者も常に探している。

 週刊誌などでも素人や無名の新人グラビア特集は需要がありますから。地下アイドルや、デビュー前のアイドルも、芸能人と一般人の境目といえると思いますが、知る人ぞ知るところに魅力があったりもします

 雑誌に登場し活躍する読者モデルも似たような存在なのだろう。

「等身大の読者モデルが共感を得て、芸能人より影響を持つこともあります。SNSが盛んになり、読者モデルのような影響力を持つ一般人、つまりインフルエンサーは次々と現れるようになった