習慣6:がんが嫌う食材を毎日とる
「がん細胞も私たちの日頃の食事が栄養源になります。だからがんが嫌う食材を積極的にとり、がんが好む食材を減らしていくことが大切です」
先生が第一に推奨するのは、緑黄色野菜、果物、根菜、海藻類、きのこ類、豆類、発酵食品だ。
「私も納豆にキムチ、めかぶを入れたものを毎日食べています。緑黄色野菜には自然の抗酸化物質『ファイトケミカル』が豊富です。この物質は湯通しすると抗酸化作用が高まりますので煮たり蒸したりする調理法がおすすめです」
果物にもファイトケミカルが豊富。無農薬のものを、皮ごと食べるのが望ましい。
「外来患者さんに紹介している、ファイトケミカルが豊富なスープとジュースの作り方をご紹介します。スープは毎朝、私も飲んでますよ」
また、アメリカ国立がん研究所は、がん予防効果が期待できる野菜について報告している。
反対に、がんが好む食材としては、糖質と肉類、乳製品、塩分がある。
「がん細胞は特に糖質が好き。お米や小麦などを使った糖質や、精製した砂糖を大量に使用したお菓子、清涼飲料水を過剰に摂取するのは避けたほうがいいでしょう。
肉類をどうしても食べたいときは鶏肉を選んで。私もたまには肉を食べますが、以前より魚を食べる頻度が増えました」
船戸先生おすすめ!スープ、ジュースの作り方
にんじん&りんごジュース
材料と【作り方】
無農薬のにんじん3本、りんご1個、レモン1/2個をジューサーにかける。がん予防なら毎日200ml、がん患者なら毎日400~800ml飲む。
野菜スープ
材料と【作り方】
(1)無農薬の15種類以上の野菜と海藻、きのこ、豆類を用意。野菜を葉ごと乱切りにし、そこに海藻、きのこ、豆類、適量の水を入れて30分~1時間煮込む。
(2)最初のうちは、少量のみそ、しょうゆ、キムチ、カレー粉などで味をつけて食べる。慣れてきたら(1)のままでも。
習慣7:朝の30分運動でがんが嫌う酸素を増やす
がんは、酸素と熱を嫌う。酸素が多く、温かい状況では、がん細胞を取り締まる免疫細胞の中のリンパ球の活性が高まるからだ。
「朝起きたら、できれば6~8時の間に最低30分から1時間歩きましょう。有酸素運動であるウォーキングは体温が上がり、体内の酸素が増える効果が期待できます」
また、朝、日の光を浴びることで、セロトニンという幸せホルモンが分泌される。
「セロトニンは約15時間後には睡眠ホルモンの『メラトニン』に変わります。朝の適切な運動は、夜の良質な睡眠にも役立つのです」
ウォーキングの途中、無酸素運動の100mダッシュを1~2回入れるとベスト。
「酸素がない状態で筋肉を使うと、筋肉に乳酸がたまる。乳酸は細胞の中の小器官のひとつ『ミトコンドリア』のエサになり、さらにリンパ球を元気にします」
走るのが苦手ならスクワットなどの筋トレでもOKだ。