具体的には、次の語りの場面です。ジュン氏が、原発反対運動の一環で福島の沿岸部に炊き出しをする活動中、地元の方に「知ってっか。あれはおめえたち、東京もんの電気作ってたんだぞ」と言われ、

「自分はどこかで、広島や長崎や沖縄を巡っていっても、このひどい悲しみは自分がやったことではない。自分のおじいちゃんたち世代がやったことだって、誰かのせいにしていました。自分ごとにしたいと思ってずっとやってきましたが、これまでの活動を結局は誰かのせいにしている自分がいました」

 と語っています。

 一方、涼子氏が、精神的に不安定になり、普段とは異なり、濃い化粧をして派手な格好をして、眠ることができず、常に何かを書いていなければ心が収まらず、誰かに連絡をし、豹変してしまう。そんなとき、事務所は「ひたすら今は我慢するときだ、隠さなければいけない」とし、家族も、涼子氏を黙って見守るしかできなかった、と説明します。

自身でも解決を試みようとしたが…

 また、涼子氏の母の苦労を代弁する文脈で、

「本来であれば、おかしなことをしたら叱るのが母だと思いますが、叱ることで彼女が遠ざかってしまう。そういった状況に立った彼女にものを言う人を、彼女は遠ざける、逃げてしまう。そういうこともあったので、彼女の母は、ずっと、どんなことがあっても耐えて、自分の子どもたちの面倒を見に来てくれていました。彼女の親戚たちもそうです。彼女の友人たちもそうです」

 と語っています。ここに、他責の心が読みとれます。

 一方で、ジュン氏は、涼子氏との結婚を機に、涼子氏の事務所や家族が望むことをかなえられるように、夫としての責任を努めてきたとも語っています。また、今回の不倫が世間に明らかになる前に動こうとしてきたこと、過去にも同様の出来事を自身で解決した経緯が語られます。