「あんなのいなければいいのに」
《兄には早く死んで欲しいと毎日願っています》
SNSにそう投稿していたのは、都内在住の聡子さん(仮名・42)。幼いころからだらしない兄ばかりを可愛がる母親に不満を持ちながらも、聡子さん自身も結婚し、家を出たことで、ようやく苦しみから解放されたと思ったが─。
「2歳年上の兄は働いても長続きせず、父親の遺産をすべてギャンブルで使い込みました。母の年金で暮らしているようですが、金遣いが荒く、ついに私にまで無心してくるようになりました。昨年、母が足をくじいて寝たきりになったら介護は私任せ。オムツひとつ替えません。
早く死んでほしいと思っていたら兄は痴漢で逮捕されたんです。示談にして不起訴にはなったものの、新聞に名前が出たから一生消えない。地元では犯罪者の身内呼ばわりされてます。アイツが生きていたら私の家庭まで壊される」
聡子さんは、母親が亡くなったら兄とは縁を切る覚悟だ。
《妹って何? あんなのいなければいいのに》
そう投稿したのは福井県に住む桃子さん(38)。
「私の家は経済的に姉妹1人しか東京へ出す余裕がない家でした。東京へ出たくて必死に勉強して東京の大学にも合格したのに、当時高校生の妹が美容師の専門学校に編入すると言い出して、妹だけが東京に。私は実家に残り地元の大学に進みそのまま地元で公務員。東京から妹が最近帰ってきて、実家ではなく私の家に居候し始めました。夫と子どもも迷惑がっているし、なぜ姉というだけでここまで寄生されなければいけないの?」
助け合うべききょうだいがリスクになることもあるのだ。