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ー 顔の違いがわからないだろう

「ふざけんじゃネーヨ!」

 ボビー・オロゴンの口癖が出てしまいそうな驚きの事件である。5月14日に行われたボクシングの試合に出場した選手2人が“替え玉”だったのだ。

「札幌で行われた興行で、ボビーの息子であるジェイジェイ・オロゴンも出場しました。彼は4月9日のデビュー戦で勝利を飾り、今回は1ラウンドKOという快挙です。でも、相手のナイジェリア人選手が“素人”だったことが発覚。メインイベントで負けたナイジェリア人選手も替え玉でした」(スポーツ紙記者)

 あまりにも無気力な試合ぶりに、疑問の声が噴出。前代未聞の事態に日本ボクシングコミッション(JBC)の理事長と、興行を主催した沖縄にある『平仲ジム』の平仲信明会長が謝罪することに。

「ナイジェリアから試合のために来日したという触れ込みでしたが、実は埼玉の越谷市に住んでいるボクシング経験のないナイジェリア人。この手配をしたのが、ナイジェリア出身のボビー・オロゴン。彼に選手らのパスポートを出すように催促すると“ちょっと待ってくれ”と言って、それっきり。今はタイや中東に行っているそうです」(ボクシング業界関係者)

 ダマされた形の平仲会長にも何らかの処分が下されることに。真相は明らかになっていないが、ボクシング業界やネット上では、すでに“ボビー黒幕説”が飛び交っている。話を聞こうと、ボビーとジェイジェイのケータイに電話したが応答なし。ボビーがタレント活動をする際のマネージャーに連絡すると「すでに契約を解除したので関係ありません」との回答が。ボビーは、ナイジェリア人選手を招聘するための渡航費やファイトマネーも管理していた。

顔の違いがわからないだろう

ジェイジェイ・オロゴン(左)と、替え玉だったナイジェリア人(平仲ジムのFacebookより)
ジェイジェイ・オロゴン(左)と、替え玉だったナイジェリア人(平仲ジムのFacebookより)

 今後どういう処分があるのか、JBCに問い合わせた。

「ボビーさんについては、どうするか検討中。審議委員会で協議する予定です」

 ジェイジェイの勝利が無効になるかどうかも、これから審議するという。

 仕事だけでなく、ボビーはプライベートでもトラブルを抱えている。

「日本人の妻に暴行して逮捕され、その後の離婚裁判がドロ沼化しています。彼は騒動の“謝罪動画”をアップしましたが、離婚条件は“カネは出さない”というもの。裁判に進展はなく、奥さんとは連絡を取っていないようです」(前出・スポーツ紙記者)

 ナイジェリア人のコミュニティーでも、ボビーの評判はあまりよくない。

「彼はカネにうるさいね。今回の件も怪しいよ。ボビーは日本人を見下していて、替え玉でも日本人はナイジェリア人の顔の違いがわからないから、気づかれないだろうと思っていたはず。それが最初から用意していたのか、急なことだったのかは、わからないけどね。人脈はあるから、すぐに替え玉の対応はできる。でも、ジェイジェイはかわいそう。替え玉試合は彼の意思とは思えないから」

 息子とナイジェリアの名誉のために、何があったのかしっかり説明してほしい。