「もうちょっと面白いことしてくれな」

 あたりは真っ暗。深夜人の少ない時間帯を狙ったようだ。しんやっちょは、ヒロミを見つけると、

ヒロミさんが走ってて勇気もらいました! 最後まで走りきってください!」

 続けて、ヒロミの妻・松本伊代の代表曲「センチメンタル・ジャーニー」を歌ったり、

「僕、障がいがあるんですけど乗り越えられたんで、僕も一緒に走っていいですか! ヒロミさーん!両国国技館まで一緒に走ります!」

 と叫ぶもスタッフが制止。呼吸が荒いヒロミは笑みを浮かべたようにも思えるが、ほぼノーリアクションで走り続ける。並走を諦めたしんやっちょは、ヒロミ一行が去ったのち、

「いやぁ、会えたね。一瞬だったけどね。早いよ」

 とつぶやきつつも、ヒロミへの捨てゼリフまで吐いたのだ。

なんかボケてほしいよね、お笑い芸人やったら。『だから東京の芸人は』って言われるんやって、なぁ。もうちょっと面白いことしてくれな。TikTokerに負けてたら話ならへんで

 この様子は切り抜かれ、たちまちネットで拡散、

「お前、去年兼近のマラソンも邪魔したやん。いい加減にしろよ」

「いい年のおじさんが何やってんだ……マジこいつ出禁にしろ」

 など、しんやっちょへの批判が募るなか、運営側の責任を追求する声も少なくない。

「こんな奴の乱入を許すなんて、スタッフの警備体制どうなってんの?」

「兼近の二の舞やん。前科あるんだからヒロミさんに危害加えてもおかしくなかったじゃん。なんで防げなかったの?」

「安倍首相や兼近みたいに有名人や公人に一般人が接触する事件、トラブルが増えているんだから、もっと運営は危機感持ったほうがいいのでは?」

「裏でこんなことがあったなんて……ヒロミさん無事でよかった。てか、そもそもなんでマラソンやるの? 本当に必要か?」

 今年の7月22日、23日に放送されたフジテレビ系『FNS27時間テレビ』の「100キロサバイバルマラソン」で、唯一女性で100キロを走り切った井上咲楽がゴールして倒れ込んだ際、そこで彼女が“放置”されたことも話題になった。昨今は特に“出演者の安全”について議論される機会が多い。

「昨年の『24時間』のマラソンでもランナーの兼近さんにしんやっちょが絡みにいき、ましたが、その際も並走するスタッフひとりを挟んでふたりが普通に会話ができる状態だったんです。“僕も(兼近と同じ髪色の)ピンクにしてきました!”“その色はくすんでる”とやりとりしていましたが、もししんやっちょが人に危害を加えるタイプだったら、警備体制は“不十分”だと言わざるをえない。

 視聴者が直接会いに来ることおができるのは、“生放送である”ことと、“ある程度の走行位置が把握できる”ことが関係しているでしょう。こういった迷惑系の配信者がはびこる世で、ランナーを危険な状態にさらしてまで、なぜマラソンを続けなくてはならないのか。疑問に思うところもありますね」(テレビ局関係者)

 運営側の認識は、果たして……? 『週刊女性PRIME』は日本テレビに運営側の責任についてや、警備の状態、およびチャリティマラソンの意義、今後の対応について尋ねたところ、

制作に関わる詳細についてはお答えしておりませんが安全には十分に配慮して撮影を行っております

 との回答が返ってきた。

 テレビ局には出演者や観客の安全を第一に考え、今後の番組運営を見直して欲しいものだが──。