右肘靭帯の損傷が判明したエンゼルスの大谷翔平。投手としては今季の出場はないことが決定したが、打者としては出場を続けている。
「ホームランではリーグトップを独走。打点でも1位を狙える成績で、2冠も現実的になっています。
ですが、チームはプレーオフ進出がかなり厳しい状況。チーム全体の総年俸削減のため、主力級の5選手を放出したことで、事実上の“白旗”宣言となりました」(スポーツ紙記者、以下同)
大谷のケガでチームも苦しい状況ではあるが、そんな二刀流を献身的に支える“年上パートナー”がいることをキャッチ!
「エンゼルスでトレーナー兼マッサージセラピストを務めている寺田庸一さんという方が大谷選手をサポートしているんです。巨人からメジャーリーグに挑戦した高橋尚成さんの通訳兼トレーナーとして'10年に渡米し、エンゼルスには、高橋さんが加入した'11年から所属。高橋さんは他球団に移籍しましたが、寺田さんはトレーナーとしての腕を買われて、エンゼルスとピッツバーグ・パイレーツから声がかかりましたがエンゼルスと契約。'13年から現在までチーム専属のトレーナーとして働いています」
大谷も信頼する寺田トレーナーとは
気になるのは寺田トレーナーの経歴。
「寺田さんは静岡県出身で、高校まで野球をやっていたそうです。高校卒業後、アメリカの大学に通い、アメリカの国家資格であるアスレティックトレーナーの資格を取得。その後、日本でトレーナー専門の派遣会社に所属し、Jリーグ・湘南ベルマーレのユースチームや社会人のセガサミー野球部のトレーナーとして活動していました。派遣会社の紹介で高橋さんのオフシーズンのトレーニングをサポートしていた縁から一緒に渡米することになったんです」
“メジャー歴”でいえば'18年に移籍した大谷より長い。圧倒的な成績を残している大谷を寺田トレーナーはどう見ているのだろうか。
「入団当初から大谷選手の身体のケアを行っています。寺田さんは以前、大谷選手について、“身体の大きい選手はメジャーには多くいますが、彼の場合は特殊。トレーニングだけでは彼のような選手はつくれないし、持っているものにプラスしてトレーニングで鍛えているから、あのパフォーマンスができる”と話していて、スター選手を見てきた寺田さんでも大谷選手は特別のようです。一方では、前例のない二刀流ということで、“彼の身体が疲れているのかをどういった基準で判断すればいいのか”という点に苦慮していたようです」
大谷も寺田トレーナーを信頼しているようで……。
「二刀流で忙しい大谷選手は、試合前後でマッサージを受けていたようで、早めに球場に来たり、遅くまで残ることも多かったです。今年3月のWBCが終わった後、チームに合流したときには、寺田さんからマッサージを3時間ほど受けていました。また、大谷選手が'18年に右肘を負傷し、手術を受けたときも、二刀流で復帰できるようにサポートしていました」