目次
Page 1
ー アイドルからのスタート、カリスマ的人気を獲得
Page 2
ー テレビバラエティで活躍、「今年の顔」的存在に
Page 3
ー 「ちゅ、多様性。」でアーティストとしてブレーク
Page 4
ー 二者択一ではなく、ただ一個の多様な存在として生きる

 少し前から注目を集め始めていたあの。特にここ最近の活躍には目を見張るものがある。テレビを見ても、番組にCMにと1日に何度も彼女の姿を目にするようになった。音楽の分野での活躍も目覚ましい。ただ、世間一般にはまだ“正体不明”という印象もあるだろう。彼女はいったいどんな存在で、どこが新しいのか? ここで少し掘り下げてみたい。(文中敬称略)

アイドルからのスタート、カリスマ的人気を獲得

当記事は「東洋経済オンライン」(運営:東洋経済新報社)の提供記事です

 そう思っている方も多いかもしれないが、芸名は「あのちゃん」ではない。「あの」である。なぜ最初にわざわざこんな話をするかと言うと、実はこの2つの呼び方の違いに彼女の本質が隠されているように思うからだ。

 パーソナリティを務める『あののオールナイトニッポン0(ZERO)』でも、「あのちゃん」とばかり呼ばれてしまうが、自分は「あの」だと強調する場面があった。

(写真:オールナイトニッポンHPより)
(写真:オールナイトニッポンHPより)

 芸能界でのスタートは、アイドルグループだった。グループ名は「ゆるめるモ!」。一般的な知名度はまだそれほどないかもしれないが、アイドルファンのあいだではよく知られた存在である。

「ニューウェーブガールズグループ」、すなわちアイドルの固定概念にとらわれず新たな波を生み出していこうというのが基本コンセプト。音楽的なこだわりも強く、生バンドを従えてのパフォーマンスや自ら楽器を持っての演奏、さまざまなアーティストとのコラボなど、ここでもよくあるアイドルグループとは一線を画す。

 あのが加入したのは、2013年9月。「あの」という芸名もこのときに付けたものだ(本名と年齢は非公開)。