「2021年当時、チームメイトへの暴力行為が発覚して無期限の試合出場停止処分を受けるも、わずか10日後に巨人へのトレードが成立。高年俸もあって放出したかった日ハムと、“ほしがり体質”の原監督の思惑が一致した結果でもありました。
“紳士たれ”も今や昔で、“結果を出せばOK”の風潮がある巨人だからこそ受け入れられたとも言えるわけです。コンプライアンスを重視する昨今の球界において、中田がFAしたところで元広島・木村昇吾の二の舞にならなければいいのですが……」(前出・野球担当記者、以下同)
他球団が手を挙げずに“セルフ戦力外”へ
2015年、広島東洋カープでプレーしていた木村昇吾がFA宣言するも、いくら待てども他球団からの獲得オファーはなく、宣言残留を認めていなかったカープにすら戻れないという球界史上初の“事件”が起きた(のちにテスト生を経て埼玉西武ライオンズに入団)。
内外野を守れるユーティリティープレーヤーで、年俸もCランクで補償対象外の木村にしてみれば、どこか手を挙げてくれる球団があると踏んでいたのだろう。そんな自ら“戦力外通告”を選ぶというFA劇から生まれたネット用語が、今の中田にも向けられている。
《中田翔FAしてもどこも手挙げないでセルフ戦力外になりそう》《セルフ戦力外2号中田翔》
「木村のケースは事前の“根回し”がない状態での宣言だったと思いますが、通常は“獲得の動きがある”といった情報がある程度届いてから動くもので、本当にあてもなくFA宣言をする選手はほぼいません。
FA残留を認める傾向にある巨人ですが、招き入れてくれた原監督が去った今、中田は万一にも“セルフ戦力外”になることを恐れているのでは? あらかじめ“匂わせ”記事を書かせることで他球団の反応を伺うという、いわば観測気球をあげたのかもしれませんね」
2024年シーズンはどの球団のユニフォームを着ているのか、それとも?