医師に聞いた摂食障害「友達グループ全体が軽い拒食状態に」
「今、世界的な問題になっているのが、患者数の増加と低年齢化。もともと思春期に多い病気ですが、最近は小学3年生でも発症するケースがある。アイドルになりたい、だから痩せなきゃいけないと一生懸命ダイエットをして、そこから摂食障害になっている」
そう話すのは、摂食障害に詳しい医師の作田亮一先生。
その症状は大きく分けて2つあり、食事をとらずにどんどん痩せていく神経性やせ症(拒食症)がまず一つ、もう一つは過食と嘔吐を繰り返す神経性過食症に分類される。
「ただし発症のきっかけはどちらも同じで、体形に関する誤った認知がある。体形や体重にこだわって、いくら痩せていても十分ではないと感じる。やがて心身のコントロールができなくなっていく」(作田先生、以下同)
人目にさらされる芸能人なら、体形へのこだわりはなおさらのこと。現に摂食障害を患う女優やアイドルは多い。
女優のともさかりえさんはストレスから10代で発症し、拒食と過食を繰り返した。釈由美子さんは無理なダイエットがたたり、20代で摂食障害を発症。コンビニで買ったパンやスイーツを泣きながら食べては嘔吐し、一時はミントしか口にしていなかったという。
摂食障害などを理由に芸能活動休止を発表したのが元AKB48の光宗薫さん。やはり元AKB48の岡田奈々さんは高校1年から過食と嘔吐を繰り返していたと告白。多いときは一日5度嘔吐したというから壮絶だ。光宗さんと岡田さんはアイドルグループ時代の発症だが、そこには一つのパターンがあるという。
「女性は痩せ方を競い合う傾向がある。なのでクラスにそういう子が1人いると、その友達グループ全体が軽い拒食状態になることがあります」