指導者側として、今の大谷はどう映っているのか。

「かつて岩手の野球は全国レベルでは、なかなか勝てませんでした。でも、岩手は宮沢賢治や新渡戸稲造などの世界に通用する偉人を輩出しており、“われわれもその血が流れているのだから、世界に挑戦しよう”という話はよくしていました。

 メジャーリーグという世界トップの野球選手が集まる中で、最優秀選手に上り詰めたわけですから、そうとうなことですよね。1度、MVPになるだけでもすごいのに、2回となるとアメリカが嫉妬するんじゃないですかね(笑)。もはや憧れの存在で、指導したなんて言える立場でもないです。一人のファンとして、大谷選手の活躍ぶりをテレビで見ています」(小菅さん)

大谷を支えた“愛犬”

 順風満帆かのように思える大谷の活躍だが、二刀流について悩んだ時期もあったよう。

水原一平通訳は保護犬を飼っているようで、大谷もかわいがっている(大谷翔平のインスタグラムより)
水原一平通訳は保護犬を飼っているようで、大谷もかわいがっている(大谷翔平のインスタグラムより)
【写真あり】インタビューそっちのけで“愛犬”とじゃれ合う大谷翔平

 大谷に迫ったドキュメンタリー番組が11月17日から『ディズニープラス』で配信がスタート。その中で、'18年の手術後について、

「'19年、'20年と結果が出ないし、身体の調子が上がってこない。ピッチャーならピッチャー、バッターならバッターに集中して結果を出したほうがいいのかなと思う時期はありました」

 と苦しかった期間を回想していた。

 つらい時期を乗り越えて手にした、2度のMVPという栄冠。今回の受賞と同じかそれ以上に注目されたのが、一緒に登場した“愛”だ。

「MVP受賞者を発表した番組に大谷選手はリモート出演。その際、を連れており、ハイタッチなどをしてじゃれ合う姿が日米で話題に。『コーイケルホンディエ』という中型のようで、日本では毎年100頭前後しか登録されていない珍しい種なんです。シーズン終了前後に大谷選手が飼い始めたそうです」(現地メディア関係者、以下同)

 実は、大谷は以前から愛家だったという。

大谷選手が小学1年生のときから実家では“エース”と名付けたゴールデンレトリバーを飼っていました。'18年に右肘を手術した際には、リハビリの合間にトレーナーやチームメートのと戯れるのが癒しの時間だったよう。

 水原一平通訳も好きで数匹飼っています。水原さんが愛をよく車に乗せて連れてくるそうで、大谷選手も抱っこしたりして、かわいがっているんですよ。水原さんのは保護だと聞きました」

 夢の向こう側へと挑み続ける大谷の裏には“愛”の存在があった!?

梅田香子(うめだ・ようこ) スポーツライターとして、野球以外にもフィギュアスケートやバスケットボールなど多くのスポーツに精通。現在はアメリカに在住し、大リーグを中心に取材活動を行う