K-POP旋風が日本に吹き荒れた2011年、日本デビュー曲『Bo Peep Bo Peep』の“ポピポピダンス”で日本の男女を虜にした韓国ガールズグループ『T-ARA(ティアラ)』。ガストのCMや東京ガールズコレクションにも出演。日韓両国で、その存在感を発揮していた。
そのメンバーだったボラム(BoRam)が、2023年10月にソロとして、本格的に日本での活動を開始。2017年にグループ脱退以降、目立った活動をしていなかった彼女に、韓国ではなく、日本で新たなキャリアをスタートさせた胸の内を聞いた。
元T-ARA・ボラム、日本で本格活動開始!
「もともと歌や踊りのレッスンはしておらず、オーディションに応募したり、参加した経験もなく、ステージに立ってのアイドル活動はいっさいしていなかったんです」
韓国でT-ARAとしてデビューしたきっかけは、1本の動画だった。
「私は、自宅で踊っている姿を自分で撮影していただけなのに、知り合いのお姉さんが、それを勝手にYouTubeにアップしてしまって。その動画を見たT-ARAの芸能事務所がスカウトしに来たんです。
でも、事務所に入るとは、まだ言っていなかったのに、翌日の新聞一面には私のT-ARA加入がニュースとして大々的に報道されちゃっていて……。気づいたらメンバーになっていた、というのが実際の話なんです(笑)」
思いもよらない出来事に嬉しさを感じつつも、当初は苦労の連続だった。
「初めは自信がなくて、正直、怖かった。当時のT-ARAは、まだメンバーの選考途中。普通なら、練習生の中からメンバーを選ぶため、私だけが圧倒的に準備ができていない状態でのスタートでした。選ばれたという責任感を持って頑張ろうと思っていましたけど、やっぱり不安のほうが大きかった」
そうして、もがき苦しんだ期間を乗り越えて、T-ARAのリーダーに就任するほどに成長したボラム。グループは2010年KBS『ミュージックバンク』で1位を獲得。『ソウル歌謡大賞』で新人賞を受賞。韓国での人気が爆発した。その人気ぶりが、日本にも伝播。2011年に日本デビューが決まった。
「日本でデビューをしてから、以前よりも日本に行くことが増えました。訪日を重ねるごとに、日本での活動が楽しいと思うように。気づけば、日本で活動したいという思いが芽生えていました」