“旧ジャニ”の顔色を伺わずにオファーできる環境
しかし、故・ジャニー喜多川氏の性加害事件に端を発したジャニーズ帝国崩壊危機により、大きく潮目が変わってきている。
今回の赤西の『まつもtoなかい』出演は、当然フジテレビがオファーしたから実現したわけだが、これはテレビ局の“旧ジャニ”への忖度がかなり薄まってきているから実現したということは、想像にかたくない。
これまでは“MCとしての中居正広”や“俳優としての草なぎ剛”など、個の圧倒的な才能が評価され需要が高ければ、地上波出演のハードルを乗り越えられるという状況だったと思うが、今はそのハードルがかなり低くなっているに違いない。
実際、錦戸が来年4月期のフジテレビ系の連続ドラマに、主要キャストとして出演するという報道も出ている。番組の制作側がこの人に出てほしいと思えば、“旧ジャニ”の顔色を伺わずに、すんなりオファーできる環境になってきているということだ。
もし本当にそうだとしたらテレビ局の節操のなさに辟易(へきえき)としてしまうが、“辞めジャニ”のファンからすれば喜ばしい状況になってきていると言える。
来年は“辞めジャニ”勢の地上波復帰ラッシュか?
余談だが、フジテレビは現在『フジドラWINTER』というキャンペーンを実施中だ。見逃し無料配信動画サービス『TVer』などで新旧50作以上のドラマを無料配信するというものだが、こちらでも“辞めジャニ”勢の作品が目立っている。
“旧ジャニ”勢からは元SMAPの木村拓哉、KAT-TUNの亀梨和也、Hey! Say! JUMPの山田涼介の主演作がある一方、“辞めジャニ”勢の山下、錦戸、元TOKIOの長瀬智也らの主演作も数多くラインナップ。
特に山下は『プロポーズ大作戦』(2007年)、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』1st season(2008年)、2nd season(2010年)、『5→9〜私に恋したお坊さん〜』(2015年)と、彼だけで4作品もあり、押されていることが分かる。
いずれにしても、これまでは“旧ジャニ”が圧倒的に力を持ち、“辞めジャニ”が地上波テレビに出にくかったというパワーバランスが、変わり始めているのは間違いない。
“辞めジャニ”勢のなかには、今年退所したばかりである元King&Princeの平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太の3人組ユニット『Number_i』など、多くのファンを抱え需要のあるタレントは数多くいる。
2024年は、“辞めジャニ”勢の地上波テレビ復帰ラッシュが見られるかもしれない。