「20歳未満の力士もタバコを吸っていて、親方は“部屋ではいいけど外では吸うなよ”と話していたそう。なので、親方が知らないはずがないし、おかみさんだって知っていたはず。何より、そんな異常な状態で、キチッと指導ができるはずがない。そもそも、弟子たちを管理する気がないと思われても仕方ありません」(九重部屋の関係者)
違法喫煙を容認していたのなら大問題だ。こうした監督怠慢は、千代獅子の引退にも関係していたのではないか。記者がその点についても九重親方に尋ねると、
「千代獅子に“死ねばよかった”なんて言ってません。心配して“(飲酒で)死んだらどうするんだバカ野郎”と怒ったんです。それは、みんな聞いていますよ。千代獅子が部屋を辞めたい口実に、嘘をついたんでしょう」
と話すだけだった。
千代獅子本人が明かす飲酒事件の真実
しかし、これに反論する人間がいる。
「親方に“そのまま死ねばよかったのにな”と言われたのは、巡業先から東京の部屋に帰ってきた昨年の10月18日です。一緒にいた千代天富さんと3人だけで親方に事情を説明した中でのことでした。経緯を説明して、親方も理解してくれたと思ったら、1年間の外出禁止に加え、本場所ごとにもらえる手当も1年間は没収すると言われました。そして“死ねばよかった”と……。その言葉を聞き、もうこの人にはついていけないと思ってしまったんです」
そう話すのは、当事者である千代獅子だ。なぜ飲酒してしまったのか。
「お酒をすすめてきた支援者が、一緒にいた天富さんとはまた別の兄弟子の知り合いだったこともあり、断ったら面子をつぶしてしまうと思ったんです。最初は断っていましたが、“飲め、飲め”と言われ、飲まないといけない空気になって……」(千代獅子、以下同)