目次
Page 1
Page 2
「本当に、ただ寝ていて、今にも起きて『あ、どうしたの?』と声をかけられるんじゃないかと思いました」(霊安室で立ち会った友人)
過激パフォーマンス集団「電撃ネットワーク」のリーダー・南部虎弾さんが脳卒中により急逝した。72歳だった。
「大物になろうとは思わない」
電撃ネットワークといえば、テレビでは放送しづらい身体を張ったパフォーマンスで、世界でも活躍。南部さんも古希を越えながらもメンバーたちとともに過激な芸を披露し、現役を貫いていた。
俳優としてキャリアをスタートし、お笑いグループ・ダチョウ倶楽部の初期メンバーとなるも脱退。その後、電撃ネットワークを結成した。
「『大物になろうとは思いません。生涯現役で、中間管理職くらいの立場でいたい。それくらいのほうが、好きなことができるから』と言っていた。また、電撃ネットワークは“リハーサルをしない”“反省会をしない”“何事も30%でいい”がモットーで、南部さんは『いい学校に入って、有名な病院で死ぬことが幸せの定義ではないと思う。世の中や人に、自分を無理やり合わせようとしないことが大切なのでは』と語っていた。既製品には必ずといっていいほどイラストを描き加えるという、独特な私服がなんともおしゃれ。しかし話し始めると、年の功なのか悟りきった高僧のような印象でした」(取材した記者)