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ー 連載していた小学館の回答は

 日本テレビ系でドラマ化された漫画『セクシー田中さん』の原作者で、漫画家の芦原妃名子(本名・松本律子)さんが急死した。

連載していた小学館の回答は

「『セクシー田中さん』は小学館の月刊漫画誌『姉系プチコミック』にて連載中。昼間は地味なOLとして働きながら、セクシーなベリーダンサーという一面を持つ田中さんと周囲の人間模様を描いた作品で、累計部数100万部を突破するヒット作品でした。

 作者の芦原さんは1月28日の夜、職場関係者などから“連絡が取れない”と警視庁大崎署に相談があり、行方不明届が出されていました。翌日に栃木県内で芦原さんの遺体が発見されたのです。現場の状況などから、自殺とみられています」(スポーツ紙記者、以下同)

 実は、人気漫画のドラマ化を巡って日本テレビ側とトラブルが起こっていたという。

「昨年10月期にドラマが放送されたのですが、第9話と10話の脚本は原作者の芦原さんが担当していました。昨年12月、それまで担当していた女性脚本家がSNSに《最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました》などと投稿しました」

 これを受けて芦原さんも自身のブログやX(旧Twitter)で、脚本を担当するに至った経緯を説明していた。

「芦原さんの投稿によると、完結していない作品であることから、ドラマ化に当たっては、漫画の内容に忠実でない場合は加筆や修正を行うこと、終盤のオリジナルストーリーは、あらすじやセリフを芦原さんが用意したものを使用し、原則変更しないことを希望していたそうです。このことを小学館を通じて日本テレビ側にも何度も確認したうえでドラマが始まりました」

 だが、芦原さんの希望通りとはならなかった。

「ストーリー展開やキャラの設定など、核となる部分が変更やカット。ドラマのオリジナル部分も芦原さんが準備したものと大きく変更された脚本になったようです。当初の条件が守られなかったため、日本テレビ側とやり取りしたうえで、最後の2話の脚本を原作者の芦原さん自らが担当することになりました」

第9話、第10話の脚本は芦原さんが担当した(ドラマ『セクシー田中さん』公式HPより)
第9話、第10話の脚本は芦原さんが担当した(ドラマ『セクシー田中さん』公式HPより)

 一連の内容を芦原さんが投稿すると、日本テレビや脚本家に非難が殺到。行方がわからなくなったとされる1月28日に芦原さんは一連の投稿を削除し、自身のXに

《攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい》

 と謝罪。これが最後の投稿になった。亡くなったことを受け、日本テレビは『セクシー田中さん』の公式ホームページにて、

《芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。2023年10月期の日曜ドラマ「セクシー田中さん」につきまして日本テレビは映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております》

 とコメントを掲載。漫画に関しては、未完のまま作者が亡くなってしまったが、『セクシー田中さん』は今後どうなるのか。

「作者が急逝したため、完結せずに終わった作品も多くあります。ただ、人気漫画『ベルセルク』は、作者の三浦建太郎さんが亡くなった後、生前から親交があり、完結までのストーリーを聞かされていた漫画家の森恒二さん監修のもと、三浦さんの弟子が作画を担当して、連載が再開されたケースもあります」(出版関係者)

 今後の連載や単行本の発売などについて小学館に問い合わせたが

芦原妃名子先生の生前の多大なご功績に敬意と感謝を表し、謹んでご冥福をお祈り申し上げます

 というコメントに留まった。また、現在は『Hulu』で配信されているが、今後の予定や再放送について日本テレビに問い合わせたが、期日までに回答はなかった。人気漫画家の告発から急逝。このような形で幕を下ろしてほしくはなかった――。