「収益化」の予防線
モデルとしてのカリスマ性を保つためには、華やかな生活を継続的にアピールする必要があるのだろうが、今回の急な“救援活動報告”に至ったのはなぜだろうか。
活動PRを控えていた理由には、過去の苦い経験もあるのだろう。支援団体を設立する前から募金活動を始めていた紗栄子だが、そのセレブなイメージゆえにバッシングを浴びることも多かった。2010年、地元宮崎での家畜伝染病「口蹄疫」の流行時には、個人で物資を届けたり炊き出しを行ったが、それをインスタにアップしたことで「売名だ」と炎上。
また、2016年の九州台風被害の際には、熊本県と大分県の義援金窓口にそれぞれ500万円を寄付し、その振り込み用紙の画像を公表したことで「偽善」と誹謗中傷を受けることに。当時の気持ちを「今思い出しても胸が苦しくなるくらい」「とても傷つきました」と明かしている。
しかしその後Think The DAYのホームページで、社会のバッシング体質の変化について『「偽善」や「売名」などの言葉に怯え、発信することに引け目を感じていた社会の風潮が、(中略)なくなってきたことを強く感じます』と記している紗栄子。そしてひどいバッシングを受けて傷ついた経験は
《SNSを活用をする私にとって、情報発信する際の注意点を知る大きなきっかけともなりました》(原文ママ)
と前向きに受け止める。
こういったタイミングが重なり、一見唐突ともとれる動画での活動報告に踏み切ったのだろうか。今回の支援動画は、このところ再生回数ひと桁止まり(10万回未満)も多かった「Sae Channel」で、あっという間に43万回再生を突破。概要欄にはしっかり「この動画は収益化しておりません」との注釈が記されている。
かつては「お金大好き」というイメージもあったため、「収益目的じゃないの?」と言われないようにとの配慮だろうか。今後は華やかなモデルのイメージと、見えないところで人を支える活動のPRをどのように両立していくのか、紗栄子のセルフプロデュース力に注目だ。