4月に来日予定のワケ

「引退状態でした」というのはわけがある。そんな過激なテリー氏が活動を再開させる模様で、その現場は今まさに性加害問題に揺れている、この日本だ。

4月にテリー氏が来日する予定で、現在、撮影案件を募集しています。企業案件など表立ったものになるのか、モデルを募集して撮影するのか、詳細はまだ不明ですが、#MeToo以降、表立った仕事はほぼ初めてと言っていいのではないかと思います」(アートギャラリー関係者)

 テリー氏の来日について撮影案件の窓口になっているのは、『magNese』という日本人アーティストらが所属する事務所。来日はどのような経緯からか、性加害が連日取りざたされている状況で彼を呼ぶことに懸念はなかったのか──。

このメールアドレスは20代から40代の女性スタッフ全員が確認できるメールアドレスです。現段階でこのような過激な内容を送る必要はありますでしょうか? 弊社としては、まだお仕事になるかどうかすべて確認中の案件で、お答えできることが本当にない状況です。

 こういった取材を手当たり次第行うのは危険かと思います。メール文面がセクシャルな言葉が多いので問題と感じました。来日するかどうかまだ未定なので、もしも来日するとなりましたら御社にお知らせいたします。そのような対応でもよろしいでしょうか?」(『magNese』担当者)

 問い合わせはテリー氏の状況及び彼に関する現地報道などをまとめ、メールにて行った。編集部からの文面にセクシャル的な表現があったことが事実だが、それは海外だけでなく日本でも報じられている、テリー氏が行ったとされる性加害であり、同氏が業界追放状態となった理由もまさにその部分である。そのような状況のなか、仕事で来日すること、またその窓口になっている経緯を尋ねた。

弊社はTERRY氏の窓口になるかどうかは決まっていません。関係者の方からご相談をいただきまして現在検討段階で、まだ契約書も交わしていなく、来日についても未定です。TERRY氏の過去の行いや裁判についても、日本で取り上げられている性加害/性被害問題についても、とても難しい問題ですね……。

 TERRY氏について、私たちが知っている範囲でお答えできることは20年前の2004年の出来事の裁判が2件終わっていないということです。その裁判の内容については、ニュースで取り上げていることがすべて真実とは限らず、告発側も金銭の要求があるので優位に立つために大きな話にでっちあげている可能性もあり、真実である可能性もあります。その内容は20年前の出来事であり、真実を突き詰めるのはとても、とても難しい問題です。

 ご本人は現在58歳で双子のお子さんを授かり、奥様と静かに暮らしていらっしゃいます。いったん裁判が落ち着いたということもあり、昨年からアメリカでの活動を再開されているようです」(前出・『magNese』担当者)

 担当者からの回答は追記として以下の言葉で締められていた。

この現在の性加害/性被害問題で◯◯(担当記者)さんをはじめ週刊女性の皆様がどちら側につくこともなく、週刊誌の皆様の力で一般の方々にも公人の方々にも性加害/性被害問題が減少し、さらには防止できる風潮を生み出してもらえたらと心から願っております」(前出・『magNese』担当者)

 テリー氏のアシスタントを務め、現在は写真家として活動、東京パラリンピックのドキュメンタリーシリーズや『ホットペッパービューティー』のフリーペーパーの表紙などの担当者のインスタグラムの投稿に、テリー氏の来日案件について問い合わせ窓口として『magNese』の記載があったが、本問い合わせ後、削除されていた。