「すべては私の落ち度で、責任があることは間違いありません。私が不在だったこと、そしてスタッフに指導を徹底していなかったことが原因だと思っております。亡くなった子どもさんと、ご遺族に対しては申し訳ない気持ちでいっぱいです」
野崎悦生園長(58)は目に涙を浮かべながら繰り返しみずからの非を詫びた。
東京都世田谷区の認可外保育施設『託児ルーム バンビーノ』で昨年10月13日、悲しい事故が起きた。午後3時20分ごろ、同園から119番通報があり、預けられていた生後4か月の男児が病院に搬送されたが、4時50分ごろに死亡が確認された。
「午後2時55分ごろ、園長が外出。授乳後に男児がなかなか寝つかず、臨時職員が布団にうつ伏せに置いた。およそ25分後に園長が戻って、男児の異変に気づいたというわけです。警視庁北沢署が事故当時から業務上過失致死の疑いを視野に入れて慎重に捜査中だが、死因についてはまだ特定に至っていない」(全国紙社会部記者)
同園はいわゆるベビーホテルの類いで、預けられている子どものほとんどは待機児童、一時預かり。事故以降はずっと閉園状態で、今後も開園はしない予定だという。
事故当日は0~3歳の子ども9人に対して、園長1人とスタッフ2人。区が定める規定に違反はなかった。
そもそも、なぜ25分のあいだ不在だったのか?
「差し障りがあるので、詳しく説明することはできませんが、警察の事情聴取には明確に伝えています。仕事上のこと、所用です。でも、唯一人の保育士である私が不在だったのは、明らかにまずかったと反省しています」(冒頭の野崎園長、以下同)
“うつ伏せ寝”をさせることは常態化していなかった
男児を布団にうつ伏せに置いたことについては、
「臨時職員の男児の寝かしつけがうまくいかず、抱っこしてあやしていたんです。すると、ほかの子どもも急に泣き出したため、“その子を泣きやめさせるために、男児をいったん布団の上にうつ伏せに置いた。泣きやんだら、戻るつもりだった”と説明しています。ところが、予想以上に手間がかかって、戻ったら男児のようすがおかしかったと。私が帰ってきて見たら、確かにうつ伏せの状態だった」
男児を入園させる際、母親が「同園が子どもたちをうつ伏せに寝かせていたため、仰向けにしてほしい」とお願いしたと報じられているが、
「一部の報道によって、うちが子どもたちをうつ伏せに寝かせていることが常態化していたかのように伝わっていますが、そうではないです。亡くなった男児のように、まだ首が座っていない、寝返りをうてない子どもは、当然ながらうつ伏せにさせると窒息死してしまう危険性がありますから、仰向けに寝かせています」
発言の一部を切り取られて誤解が生まれたという。