「学力は東大、野球は早稲田」
野球部の強さに関しては、どうなのだろうか。
「1987年と1988年には全米チャンピオンになっていますし、メジャーリーガーも多く輩出している、古豪という感じです。日本の大学で例えるなら、学力でいえば東京大学、野球の実績でいえば法政大学や早稲田大学のような感じです。そのような環境で佐々木くんはスポーツと学業という新たな二刀流を切り開いていくかもしれません」(鈴村氏)
“シン・二刀流”を目指して勉強も野球もトップクラスの場所に身を置くことになる佐々木くんは、どんな人物なのだろうか。花巻東高校野球部でトレーナーを務め、自身も女子重量挙げの選手として活躍した冨田史子さんによると、
「自分がどういった動きが得意なのかなど、身体の特徴をよく理解していました。私が生徒たちにトレーニング方法などを講義した際には、彼は積極的に質問や自分の意見を出していましたね。“頭も切れる”という印象です」
憧れの先輩の存在も大きかったようだ。
「メジャーリーグで活躍している“(菊池)雄星さんや大谷さんのようになりたい”というのは口に出していましたし、2人を超えたいという強い気持ちがありました。ロールモデルがあって、監督さんやコーチからいろいろな話を聞けて、常に刺激がある学校なので、花巻東高校はいい環境だったと思います。これからの成長が楽しみです」(冨田さん)
佐々木くんのドラフト指名は早くて2年後。大谷とメジャーの大舞台で対峙する日が待ち遠しい。