バナナと黒酢は黄金コンビの長寿食

「バナナは、最近注目されている低FODMAP(フォドマップ)品。お腹の調子を整えるのにおすすめです」

 と、腸に詳しい内科医・江田証(あかし)先生。FODMAPとは、腸で吸収されにくい糖質の総称*で、低FODMAPは繊細なお腹の人向けの事法として注目されている。

*オリゴ糖類(O)、二糖類(D)、単糖類(M)、糖アルコール(P)の頭文字と、Fermentable(発酵性の)という形容詞を先頭につけた言葉

意外にもりんごはNG!腸活のイチオシはバナナ

「例えば、一般的にりんごは健康にいい果物とされていますが、実はFODMAPを多く含んでいるため、べると下痢や便秘を悪化させます。それに対してバナナは、FODMAPが少なく、整腸作用が認められています」(江田先生、以下同)

 理由は、豊富な物繊維。

「バナナには、便のカサを増やしたり、腸の中で発生した毒素を排出したりする“不溶性物繊維”と、善玉菌のエサとなり有益な腸内細菌を増やす“水溶性物繊維”の両方が入っています。

 また、バナナをべることで悪玉菌が減るというデータも報告されています」

 腸に関連しながらあまり知られていない効果も。

「精神を安定させるホルモンのセロトニンは、実は9割が腸で作られています。バナナには、セロトニンのもととなるトリプトファンという成分がたくさん入っています。

 さらにトリプトファンがセロトニンに変わる際に必要なビタミンB6も豊富に含まれており、精神を安定させる効果が期待できます。更年期の不定愁訴の軽減にも効果的」