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ー 大谷にも“捜査のメス”が入る可能性
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ー アメリカ生活の先輩、友人だった水原夫人

 

 ロサンゼルス・ドジャースの一員としてワールドシリーズ制覇に臨む、大谷翔平の2024年シーズンは“山あり谷あり”の波乱の幕開けとなった。

 開幕前の2月29日に結婚発表した元バスケットボール選手の田中真美子さんと、サンディエゴ・パドレスとの開幕戦が行われる韓国・ソウル入り。大谷の両親や親族と一緒に、スタンドから声援を送る真美子さんの姿がテレビ中継で何度も映し出された。

 そんな新妻に応えるように、ダルビッシュ有が登板した開幕戦で2安打1打点1盗塁の活躍を見せてチームの勝利に貢献。上々のスタートを切った大谷だったが、その試合後、アナハイム・エンゼルスに移籍した2018年以降、側でサポートしてきた水原一平通訳が解雇を言い渡されたのだ。

 かけられた“容疑”は「窃盗」。スポーツ賭博にのめり込んだ水原氏は約450万ドル(約6億8000万円)もの借金を抱え込み、その返済のために大谷の資金から“勝手”に返済に充てがった、というもの。

 ところが解雇される前日、アメリカのスポーツ専門チャンネル『ESPN』のインタビュー取材に応じていた水原氏。この時点での釈明によると、

【彼(翔平)は明らかに不満そうな顔をしましたが、“2度とこのようなことをしないのなら私を助ける”と言い、返済することを決めてくれたのです】

 大谷が借金を“肩代わり”するかのような物言いをしていたのだが、翌日には「大谷はギャンブル借金について何も知らない」「ブックメーカーに対して送金もしていない」などと、前言を撤回した水原氏。

大谷にも“捜査のメス”が入る可能性

 同じく大谷の代理人弁護士も、「大谷の了承を得ずに資金を使い込んだ」「大谷は大規模な窃盗の被害を受けた被害者」として関与を否定し、一件を捜査当局に告発。

「問題を複雑にしているのは、水原さんの借金が“違法な借金”であること」とは、アメリカのスポーツ事情に詳しいスポーツジャーナリストの解説。

「アメリカではスポーツに関心を持たない層を取り込む振興目的、また各団体やチームへの収益分配、さらには各州が多大な税収を見込めることもあって、スポーツ賭博が解禁される流れにあります。現在は50州のうち38州が、NBAやNFLなどのメジャースポーツでの賭博を合法としています」