孤独死への不安
ただ孤独死への不安はあり、そのために新聞を取っているという。
「家で倒れていても、仕事をしていたら『現場に来ないのはおかしい』とマネージャーが見に来てくれるはず。でも長いお休みのときに倒れて、しばらく発見されないとかは怖いですよね。新聞がたまってたら配達の人が『おかしい』と思ってくれるだろうから、新聞を取るのをやめられなくなったんです」
いつも明るく元気なイメージの島崎だが、ちょうど更年期世代でもある。
「49歳のときに更年期の番組を半年間担当させていただいて、更年期についてオープンに話せるいい時代になったと思いました。私が若いころは、女性の先輩がイライラしていると『更年期?』と男性から揶揄されたりすることもありましたから。私の場合、45歳くらいから肌質が変わって、ウールのセーターとかがチクチクして着られなくなりました。パフォーマンスを上げるためにはとにかく睡眠を取るようにしています」
以前はスケジュールが空くと不安になったが、最近では「休むことも仕事」だと思えるようになったという。
「40歳を過ぎてからは休んで身体のメンテナンスをすることも仕事だと考えています。職業柄、暇ができると不安になるのですが、休むのも仕事だと思うと、気持ちが軽くなるんです。コロナ禍で仕事が少なくなったときも、身体と心を休ませることができたので、結果的によかったと思っています」
休日はどこにも行かず家の中にこもることが増えた。20代のときは新しいお店ができたらすぐに行っていたが、今は家でテレビを見たり、本を読んだりして、なるべく予定を入れずに過ごしている。
「この年齢になるとスケジュールを入れたものの、朝起きたときに行きたくなくなることも増えるんです。でも友達とごはんに行く約束をしていて、ドタキャンすると嫌われます。だから前もって予定を入れないのが一番で、当日のその場のノリと自分の気分で行くかどうか決めることが多いですね。予定を入れることがストレスになるので」
家の中で過ごすことが多くなった分、定期的に断捨離をして快適な環境を整えている。一昨年は腰痛予防のため、ベッドのマットレスを捨てたという。
「柔らかいマットレスは腰が沈んでよくないと聞いて捨てたんですが、大きなマットレスを運んで捨てるのも大変でした。捨てるのにお金もかかりますし。今はすのこベッドに布団を敷いて寝ています。バッグも軽いものがラクで、ナイロンが一番。ヒールも仕事以外ではかず、ふだんは運動靴です。洋服は締めつけられるのが嫌になってくるし、宝石もいらないし、どんどんシンプルな生活になっていきますね。でも、何があるかわからないから、お金だけは欲しい(笑)」