撮影現場での苦労エピソード

 中国語のセリフを覚えるのには苦労したという黒羽。何やら、トラブルもあったようで……。

黒羽「現場に入る前に、中国語のセリフのデータを現地の方から送っていただいたのですが、“こういうふうに覚えてください”ってありがたいことにカタカナまで振ってくれて、これは初心者の僕でも覚えられると思い、脳みそを振り絞って覚えたんです。それで現場に着いて、現地の方と1回練習しようかとなったときに、なぜか中国人の方々がポカンとしている。“どうしました?”って聞いたら、“セリフ、これ全部間違ってるよ”“中国語として成り立ってないよ”と。クランクインの前日に、改めて正しい中国語のデータをいただいて、急いで覚え直しました」

本宮「本当に申し訳なかった! これ、段取りしたのが僕なんですよ(笑)。何十年も台湾にいる後輩で、現地のバラエティー番組なんかにも出ているやつに僕がお願いしたのですが、どうやら思った以上に国語ができなかったようで、そういう結果になってしまって……」

黒羽「結果として、いい思い出になりました(笑)。映画には、その方も出てらっしゃいますから」

本宮「“大谷主水(もんど)”という男で、けっこう良い役で出てます。これ、晒してやってください(笑)」

 海外での撮影では、加えてこんな苦労も。

黒羽「夜市のシーンの撮影で、ロケ現場に虫が出るんですけど、僕は本当に無理なのに、本宮さんは微動だにしないんです」

本宮「お前が怖がりすぎなんだよ(笑)。僕も全然平気ってわけじゃないし気持ち悪いですけど、まあしょうがないし。え、じゃあ麻璃央はずっとビクビクしてたの?」

黒羽「僕はみなさんと芝居してても、どこか意識は別のところにあって……。自分が喋っていないときは、いつ虫が来ても逃げられるようにしてました(笑)。日本で見るサイズじゃないんですよ!」

本宮「それは怖いから、たぶん俺らよりでかく見えてたんだよ。こいつ虫が怖くて、マネージャーと同じ部屋で寝てたんです。これ、マストで書いてください(笑)」

黒羽「ホテルでも虫が100%出るって言われたから、それはもう100%無理だなと。5歳下のマネージャーさんを呼んで、“頼む…”と」

本宮「頼む、じゃねえよ(笑)」