目次
Page 1
ー バイデン大統領とトランプ氏の直接対決となる可能性
Page 2
ー 消費税増にオイルショックの可能性も
Page 3
ー 何をやりだすかわからないのがトランプ
Page 4
ー トランプ氏再選で日米関係はどうなる?

 今年の流行語大賞の候補ともいわれている“もしトラ”─もしトランプ氏が、次のアメリカ大統領選で再選したら。日本に及ぼされるあらゆる影響を想定、懸念する上で生まれた言葉だ。

バイデン大統領とトランプ氏の直接対決となる可能性

大統領時代に安倍元首相とは友好的な関係だったトランプ氏
大統領時代に安倍元首相とは友好的な関係だったトランプ氏

 今年11月に迫る大統領選では、民主党のバイデン大統領と、共和党のトランプ氏の直接対決となる可能性が極めて高い。もはや“もしトラ”の段階ではなく、“ほぼトラ”だともいわれ始めている。

 それにしても、以前から健康不安説がささやかれるバイデン氏はすでに81歳。比較してやや若く見えるトランプ氏ももう77歳。日本では国会議員の“老害”がたびたびやり玉に挙がるが、アメリカ国内でも、ふたりの年齢を危惧する声は少なくない。

 実際、アメリカの大手メディア・ABCが2月に報じた世論調査では、バイデン氏が2期目を務めるには「高齢すぎる」と回答した人が86%。トランプ氏についても、62%の人々が同様の回答をした。ここに至るまで、2人のほかにフレッシュなリーダー候補はいなかったのかと単純な疑問が湧くが……。

「アメリカの大統領は、よほどのことがない限り2期8年を務めるのが慣例です。しかしトランプさんはバイデンさんに敗れたことで、1期で退陣せざるを得なかった。共和党としては、2期目を狙うバイデン大統領をトランプさんの勝利で破り、リベンジを果たしたいという思惑があるのです」

 と話すのは、経済ジャーナリストの須田慎一郎さん。

 どちらが当選しても日本はアメリカに追従するしかないが、トランプ氏が有利とされるなか、“もしトラ”が実現すれば日本にどのような影響があるのか。特に私たちの生活に直接関わってくる3つのポイントについて、須田さんにやさしくわかりやすい言葉で解説してもらった。