2位にランクインしたのは昭和を彩った“伝説の歌姫”山口百恵。わずか7年半の芸能活動の後、俳優の三浦友和との結婚を機に引退。'80年、百恵が21歳のときのこと。

活動期間があまりにも短かった。もう少し見ていたかった」(東京都・男性・64歳)と、引退から40年たっても復帰待望論はやまない。

引退時に発売された著書『蒼い時』は《新しい運命に生きる》という宣言でもありました。その言葉を覆しての復帰は、ファンを喜ばせることではなく、むしろ裏切りだとまで彼女は感じているはず。

 複雑な生い立ちの彼女は、家庭や家族への思い入れも人一倍強いんです。ファンも姿を見たい反面、このままの幸せな生活で静かに過ごさせてあげたいと願っている人がほとんどでしょう」

 圧倒的な票数を集め1位となったのは、'18年に引退した安室奈美恵

安室奈美恵
安室奈美恵

「今の時代に、彼女がどんな歌を歌うのか興味がある」(岡山県・女性・54歳)

「年齢を重ね、これまでと違う魅力にあふれた歌も聴きたい」(千葉県・女性・57歳)など、女性からの熱い支持がひと際目立った。

「美しすぎる引退劇だったからこそ、逆に復帰のハードルは高い。実現するとしたら、かなり先の話になるでしょう。若いころの激しいパフォーマンスと比較されなくなり、新しい魅力が増してくる60歳前後になるかもしれません」

 引退後、代理人の弁護士から“取材自粛要請”が出されたため、私人となった安室奈美恵の消息はこの6年近く一切報じられていない。

復帰した時点で、もうレジェンドではなくなる。安室さんはもちろん、姿を見せないほかのアーティストたちも、それを十分わかっているのです」

 引き際が美しいからこそ、往年の功績がますます輝く。レジェンドたちの「引き際の美学」に学ぶことは多そうだ。

《現役復帰してほしい歌手ランキング》獲得票(男/女)

1位 安室奈美恵 335票(168/167)
2位 山口百恵 139票(91/48)
3位 井上陽水 98票(79/19)
4位 ちあきなおみ 95票(58/37)
5位 吉田拓郎 55票(48/7)
6位 河合奈保子 38票(27/11)
6位 太田裕美 38票(33/5)
8位 氷川きよし 31票(14/17)

取材・文/植木淳子