ツワモノゆえに多い“敵”
東大卒業後は三菱総合研究所に入所したものの、当初は事務職に採用されるなど女性ならではの挫折も経験しているという。
「その後、社内試験をクリアし研究職についたといいます。日本銀行職員と結婚し、2女を授かり育児と仕事の両立も果たしています。本人は後にこのときのことを“わりと無理しちゃった”と語っていますが、当時の男社会で大変な思いをしたのでは」
三菱総研を退職した上川氏は、女性として日本人初の偉業を成し遂げている。
「'86年に米ハーバード大学ケネディスクールに留学し、政治行政学の博士号を取得。このときに海外から日本を眺め、改革の必要性を感じ、政治家を志したといいます」
政治家になってからの実績も語り草に。
「法務大臣時代には麻原彰晃をはじめとした16人の死刑を執行しました。これによって上川さんには生涯、SPがつくそうです。死刑執行時は当時の安倍首相にも相談せずに当日の朝、決意を報告したというのだからその肝の据わり方は大したもの」
ツワモノゆえ敵も多いという。
「男性議員らは足を引っ張ろうと常に待ち構えていて、今回の発言は格好の攻撃のチャンスだったのでしょう。岸田首相もかばうどころか『誤解を招く発言は控えるべき』なんて言い出す始末でした」