“以後気をつけます”が口癖
野球選手に憧れていた度会少年は、どんな子だったのだろう。
「僕を学生時代から知っている人には、“隆輝は昔からぜんぜん変わらないね”ってよく言われます。だから本当に何にも変わってないのかもしれない(笑)」
学生時代から今のようなムードメーカーだったのかと尋ねると、
「そうなんですかね? いや、どうなんですかね」とはにかむ笑顔もかわいらしい。勉強はできたのだろうか。
「勉強は苦手でした。特に数学とか英語は苦手で……。体育、音楽、美術とかは得意でした。あ、でも理科はちょっと得意でした。僕、生き物が好きなんです。軟体動物とか甲殻類とか……そういう生き物の名前を覚えるようなテストのときは、高得点を取ったこともあるんですよ! 生き物を見るのも好きで、動物園や水族館には小さいころからよく連れていってもらいました。生き物に関しては、今もちょっと自信あります。テレビのクイズ番組とかでたまにある“この動物の名前を答えなさい”っていう問題はけっこう答えられますよ」
好きなもののことを話すときは、目がキラキラする。
「小さいころは、先生によく怒られていました。でも怒られたらすぐに謝ってました(笑)。まずは謝ることが大切だと思っていたので、口答えしないで、すぐに“ごめんなさい。以後気をつけます”って。でもそれが口癖みたいになって“おまえは何回以後があるんだ!”って怒られてました(笑)」
素直で憎めないキャラクターも魅力のひとつだろう。次世代のスターとの呼び声もあるが、彼にとってのスターを尋ねると、
「イチローさんは僕にとってのスーパースターです。面識もあるんですが、いつも優しくしてもらっています。イチローさんは、もうオーラが違うんですよ。遠くから歩いてくるだけでわかりますもん、イチローさんが来たって。オーラ放ちまくりです!」
と、やっぱり目をキラキラさせて話す。
「イチローさんには華がありますよね。ただ淡々とプレーするのではなく、見る人を魅了するというか……。“またこの選手を見に行きたい”って思わせてくれるような存在だと思います。僕もいつかそんな選手になりたいです!」