改変の根元にある“エゴ”

「芦原さんや小学館側もそれを理解し、歩み寄っています。相手を慮ったゆえの“妥協”といえるほど」

 一方、日テレ側の対応は、

「できないことへの言い訳、もしくはエゴにしか読めなかった。実写化のために“無理”というなら、それをすべて具体的に説明できるのか。《飼っていたハムスターの逃走範囲に関するセリフについて、原作漫画の100M以内との吹き出しの記載を200M以内に変更》と変える意図をきちんと説明できるのか」

 それなのになぜ変える?

「今回の件に限りませんが、原作を変えることでマウントを取りたい、オリジナルを作った原作者への嫉妬、変えることで自我を出すエゴ……脚本家や担当プロデューサーなどによる改変の根源はこのようなところにあることが多いと思います」

小学館『フラワーコミックスアルファ』で連載されていた『セクシー田中さん』(小学館コミックスより)
小学館『フラワーコミックスアルファ』で連載されていた『セクシー田中さん』(小学館コミックスより)
【写真】「意図が見えない」報告書で露呈した日テレの対応への決定的な“疑問点”

 日テレは制作にあたって真摯に取り組んできたと主張。

「《キャラクターについて制作サイドで3日間かけて議論したこともあった》と、わざわざ注釈で書いてあって。複数の人数でダラダラ時間をかけたことが努力だと思っているのもいかがなものか。責任の所在がハッキリしないものが多い」

 日テレ側は本件について《多くの人気ドラマを手掛けドラマ界を牽引してきた在京各社元ドラマプロデューサー5名》にヒアリング。以下の意見を得たと発表している。

「これで怖がっちゃいけない。安全にドラマを作る方法なんてない」

 ドラマの世界が健全化されるのはいつの日か─。