千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手(22、以下敬称略)が、「右上肢のコンディショニング不良」を理由に出場登録を抹消された。
5月28日に「上半身の疲労」のため戦列を離れるも、6月8日の広島東洋カープとの交流戦で復帰。6回1失点に抑えて5勝目を上げてから、わずか5日間で2度目の抹消に。
ここまでチームは首位・福岡ソフトバンクホークスまで9ゲーム差のリーグ3位(6月14日時点)、巻き返しを図るためにも“若きエース”の活躍は不可欠だ。それだけに佐々木を慎重に扱ってきた吉井理人監督(59)も頭を悩ませる。
「前回は2週間空けたが同じ症状だった。中6日で(の登板間隔)はきついということだったので抹消した。中6日が難しかったら投げる試合がない」
「(最短で10日後の復帰は)何とも言えない。トレーナーと朗希が(コンディションを)どう感じているかによる。“いけるぞ”となるのを待ってからからいきたい」
2019年にドラフト1位指名で入団して以降、メジャーリーグ挑戦を“確約”された佐々木は故障を避けるため、時に過保護ともとれる環境でプロ生活を送っている。
メジャー移籍をめぐって契約交渉が難航
監督やコーチ陣、フロント、チームスタッフの尽力と苦労もあって、今や相手チームを圧倒する“チームを勝たせる投手”に成長しつつある佐々木。また2023年には野球日本代表「侍ジャパン」の一員として、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平(29)や山本由伸(25)らと『WBC』制覇に貢献。
この実体験が突き動かしたのだろう。契約交渉を迎えたオフシーズン、佐々木サイドが要求したとされる「ポスティングシステムでのメジャー移籍」をめぐって話し合いは難航。年を跨いだ2024年1月下旬、キャンプイン直前にようやく契約更改を終えたのだった。
この時の会見で、「将来的に大リーグでプレーしたい思いがあるが、まずは目の前のシーズンをプレーすることが大事だと思っている」と、メジャーへの気持ちを明かすも、まずはロッテ選手としてプレーに専念することにファンも安堵。2005年以来の優勝を目標としているがーー。