元首相の孫であり、タレントで歌手のDAIGOの姉でもある影木栄貴さん。華麗なる一家の深窓の令嬢……かと思いきや、人気漫画家として自立した日々を送ってきたそう。しかし、恋愛には奥手で、結婚なんてもってのほか……だった彼女が50歳の大台にして結婚! 何があったのか。その経緯をお伺いしました!
男女交際=結婚と重く受け止めていた
近年、結婚に対する価値観は多様化し、結婚するかしないかは、個人の選択に委ねられつつある。
5月に発売された『50婚 影木、おひとり様やめるってよ』(KADOKAWA)は、30歳から彼氏いない歴約20年。周囲に「結婚できない」と言われながらも、40代半ばから本格的に婚活を始め、50歳で初婚を迎えた漫画家・影木栄貴さんの半生と、婚活の経過が記された一冊だ。
影木さんといえば、故・竹下登元総理大臣の孫であり、タレントで歌手のDAIGOさんを弟に持つ人気漫画家。同書の刊行記念記者会見には、DAIGOさんもお祝いに駆けつけた。
会見中、DAIGOさんは「やりにくい……」とぼやきながらも終始、会場は和やかムード。影木さんは会見のなかで、執筆の経緯を次のように語った。
「私は家族、特にDAIGOから『絶対に結婚できない』と言われ続けていたんです。そんな私が、50歳で結婚をするというレアな体験をしたので、それまでに考えたことや頑張ったことを本にまとめたら役に立つのでは?と思い、執筆しました」
そんな影木さんに、本音と人生を赤裸々に記した思いや、結婚後の変化について聞いた。
影木さんは『50婚』の冒頭で「私が結婚できたのは、私の家柄や職業とはまったく関係がない」と断言している。特に、彼女が恋愛免疫力ゼロのまま成長していく過程は、どんな家庭でも起こりうる問題といえる。
「高校生のころに、母から『結婚するまでは、男の人とキスとかイチャイチャとかしちゃダメなのよ』と忠告されました。環境が変わって浮かれる私に、母は軽い気持ちで言ったんでしょうが、まじめな私はその言葉をすっかり信じ込んでしまったんです。婚前交渉はありえないことだし、男女交際=結婚と重く受け止めていました」
そのため、学生時代にも何度か恋人をつくるチャンスはあったものの「付き合う=結婚」という思い込みによって“その先”には進めなかったという。そんな彼女が念願の漫画家デビューを果たし、28歳になったころ母から「あなた、今まで一人も彼氏いないの?」という衝撃的なひと言が発せられる。
「唖然としました。『ダメって言われたんだから、いるわけないじゃん!』と、心の中でツッコむのが精いっぱいでしたね(笑)。生涯独身を貫いた伯母からも『その年で一度も彼氏がいないのはまずいわね……』と言われてしまい、遅ればせながら、恋愛に対する焦りを感じ始めました。初体験を済ませたのは、それから2年後の30歳のときです」