新婚時代の新居を紹介
秋篠宮ご夫妻は結婚満25年を迎えた2015年6月、2人の対談形式による文書を発表した。その中で、《けっこう思い出がある》という新婚時代の新居を紹介している。木造平屋建て105平方メートルで、庭にはナマズを飼うための池があった。私も何度かこの新居を訪問したことがある。事務棟は、屋根つきの渡り廊下で自宅と結ばれていたが、現在の宮邸と比較すると何もかもずっとコンパクトだった。事務所の職員用のイスに秋篠宮さまが座っていて、驚いたこともあった。
《少しばかり新居となった家のことを話しましょうか。というのは、私にとって10年ほど過ごしたこの家には、けっこう思い出があるからです。(略)たしかに大勢の人とそこで会うのには適当ではありませんでしたが、こぢんまりとしていたぶん、非常に落ち着く場所でもありました。玄関を入って少し大きな声で呼べば、どこにいても大抵聞こえたのではないでしょうか? 結婚後の生活をあの家でできたことはよかったと思っています》(秋篠宮さま)
《約60年の木造家屋を、二人で過ごせるように直して、新しい生活がはじまりました。そして、娘たちの誕生にあわせて部屋を増やしました。その中で、娘たちは成長していき、子どもたちの元気な声が響き、ギターやピアノの音もよく聞こえる、温もりの感じられる家でした》(紀子さま)
《今の家からは近くにあるので、この前行ってみたのですが、子供たちが小さい頃に遊び回っていたことを想い起こし懐かしく感じました。彼女たちも気に入っていましたよね》(秋篠宮さま)
《はい。今の家に移りましてから、またあちらの家で住みたい、と娘たちが話していたこともありましたね》(紀子さま)
結婚後のご一家は多くの人が知るとおり、穏やかな日々を重ねてきた。しかし、2006年9月6日、長男の悠仁さまが生まれたことで秋篠宮家の運命が一転する。皇室にとって、1965年11月30日、秋篠宮さまの誕生以来、41年ぶりとなる男子の誕生は、国民にとっての大きな喜びでもあった。