雅子さまの留学時代

'85年9月、オックスフォード市街をサイクリングされる陛下
'85年9月、オックスフォード市街をサイクリングされる陛下
【写真】オックスフォードに留学された当時の雅子さま

 一方、雅子さまの留学時代についてこの記者が続ける。

「当時、雅子さまを指導していたアダム・ロバーツ名誉教授は、雅子さまについて、“優れた能力があるだけではなく、ユーモアのセンスもあり、機知に富んだ発言や活発なやりとりを好んでいた”と話していました。同じく指導役を務めていたデニス・ノーブル名誉教授は、雅子さまの帰国後も連絡を取り合っていたのだとか。おふたりとも再会を楽しみにされている様子でした」

 出発前に開かれた記者会見で、陛下は訪英において“特に関心を払っていきたいこと”について言及されていた。

「“両国の若い世代の交流”を強調されていました。今回は“次世代につなぐための訪英”という意味合いもあったと思われます。愛子さまは'18年、学習院女子高等科の2年生だったころに、イギリスのイートン校に短期留学をされていましたし、日本の皇室となじみ深い英国を再訪される日も近いのかもしれません」(前出・皇室ジャーナリスト)

 前出の多賀さんは、陛下のおことばどおり「次世代につながる訪英になった」と話す。

「25日の晩さん会で、雅子さまはウィリアム皇太子の横にお座りになりました。ウィリアム皇太子は3人のお子さまを育てる父親ですので、雅子さまと子育てについてお話をされたことでしょう。その際、愛子さまが日本赤十字社(以下、日赤)に就職されたこともお伝えになったはずです。

 愛子さまは日赤で広報やボランティアに関する業務をされているとお聞きしますが、英国赤十字社はSNSを活用した広報活動が英国内で高く評価されています。今後、愛子さまが研修生としてイギリスを訪れ、英国赤十字社のメンバーたちと意見交換をされる可能性は十分に考えられるでしょう」

 雅子さまからバトンを受け取り、愛子さまが日英をつなぐ“架け橋”となる日は近いかもしれない。

多賀幹子 ジャーナリスト。ニューヨークとロンドンに、合わせて10年以上在住し、教育、女性、英王室などをテーマに取材。『孤独は社会問題』ほか著書多数
つげ のり子 愛子さまご誕生以来、皇室番組に携わり、現在テレビ東京・BSテレ東で放送中の『皇室の窓』で構成を担当。著書に『素顔の美智子さま』など