目次
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ー キャラを物語る“破局エピソード”
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ー 「辞めジャニ」でも異彩を放つ存在

 

 最近、興味深いアンケートを見かけた。写真誌系のサイトが発表した「『演技がうまい』と思う旧ジャニタレントは?」というものだ。1位は木村拓哉で以下、亀梨和也、目黒蓮、山田涼介と続き、5位タイが堂本光一と櫻井翔となっている。

 で、ふと思ったのが、もし彼が退所していなければ、この中に割って入ったのではということ。2021年以降、芸能界と距離を置いている元TOKIOの長瀬智也のことだ。

キャラを物語る“破局エピソード”

『池袋ウエストゲートパーク』や『俺の家の話』(共にTBS系)といった宮藤官九郎作品が有名だが、個人的には『白線流し』(フジテレビ系)や『泣くな、はらちゃん』(日本テレビ系)が印象に残る。

 特に『泣くな、はらちゃん』は、ヒロインが描く漫画の主人公が実体化して、ヒロインと恋をするという異色のファンタジー。長瀬のキャラや演技センスなくして成立し得ない作品だった。ちなみに、私生活では浜崎あゆみと交際。6年で終わったが、破局の際のエピソードが興味深い。

 長瀬は当時、浜崎がビルごと所有する10億円のマンションの1室で生活。浜崎から出ていくよう言われても、なかなか出ていかないため、しびれを切らした浜崎のほうが出ていったという。

 一見、長瀬が別れを拒んだようにも映るが、そうではなかった。単に無頓着というか、よくも悪くも鈍感なところがこの居座り(?)につながったらしい。こういうタイプの男は意外と憎めない。それが芝居にもにじみ出るため、カッコよさと情けなさが共存する役が抜群にハマるわけだ。