50℃の砂漠で熱中症に
今では笑顔で語ってみせる伊藤だが、道中はつらい記憶しかないという。
「気温が50℃の中で砂漠を歩き回っていたから、熱中症になって死にかけたんですよ。それなのに、帯同していたディレクターからは“第3弾だけ視聴率が低い、どうしてくれるんだ!?”なんて言われる始末。勝手に連れて来られた俺たちのせいにしないでくれよって感じでした」
それでも、合計18か国を縦断し、ようやくゴールしたのが同年11月14日。その瞬間が放送された特番の視聴率は30%を超えた。
「帰国後、千葉の舞浜にあるNKホールで行われた旅の報告会には、約6000人が駆けつけてくれました。しかも、その日は僕の誕生日。集まった人たちがハッピーバースデーを歌ってくれたんです。そのとき初めて旅をしてよかったと思いましたね」
仙台から上京したばかりだった伊藤は、旅が終わると一躍、人気俳優に。現在は、脚本家としても活躍中だ。
「8月18日から放送されるテレビ朝日系の日曜ドラマ『素晴らしき哉、先生!』に出演する予定です。9月からは舞台『くもらない約束』の脚本を担当します。毎年ドラマに出させていただき、舞台も続けられて、そういう意味ではプライベートも仕事も恵まれていると思います」
'23年1月に第5子となる男の子が生まれた。
「子育ては大変だけど、つらいと思ったことはないです。子どもの成長を見守るのは、過去の自分を見ているようで楽しい。6人目も欲しいので、まだまだ頑張りますよ」
最後に、もう一度旅をしたいか聞いてみると……。
「僕は絶対にやらないですね。もしやるなら、子どもたちのほうにお願いしますって伝えます」
今後は役者だけでなく、パパの伊藤にも注目だ。