佳子さまと記者の問答
佳子さまは前述の記者会見でこんなやりとりもしている。記者から「学習院の質問の中で限られた一つの環境だと感じることがあったということをおっしゃっていましたが、これはもうちょっとどういうことかお話しいただければありがたいのですが」と、尋ねられ、次のように答えた。
「例えば、私と同じように幼稚園から大学までずっと学習院に通っている方もいらっしゃいますし、そうするとなかなか新しい方と出会う機会もありません。そういうことも含め、同じ学校にいると、やはり限られた環境だなと感じることがございます」
さらに、別の記者から、「皇族としてですね、ご自身が他の方とは違う、同じ学習院の環境の中におられて、ちょっと私は違う立場にいるんだ、ということをご自覚になったのはいつごろからでございましょうか」と質問されると、
「これといったきっかけはなかったように思いますが、小学生のころからだったと思います」
「何年。高学年」(記者)
「低学年だと思います」
こうした佳子さまの一連の発言は、内親王が抱える本質的な課題を突いたものだと、私は考えている。外出すれば、彼女の動静は常にマスコミなどから監視される。どこに行くのにも警備担当者がつく。コンビニエンスストアにふらっと買い物に出かけることも難しい。日々の生活は、一般の29歳の女性に比べて、大きな制約を受けている。かなり窮屈な日常なのだ。