新たな失敗が…
ただ、「延焼防止」の観点で、評価できないこともその後に生じてしまった。コラボ商品の紹介ページとSNS投稿の両方が削除されてしまったことだ。多くの炎上事案では、謝罪とともに投稿が消され、後から騒動を知った人は「なにが問題視されたのか」に行き着くまで、それなりの手間を要する。
また投稿削除は、「問題をなかったことにしたいのでは」と、疑念を招く温床にもなる。SNSでは「消せば増える」が合言葉だ。削除で不信感が増すことにより、第三者による画像転載が増加することを指し、さらに企業側がコントロールしづらくなる。
「発売中止のお詫び」の投稿をトップに固定したし、これでいいだろう……と思ったかは定かではないが、公式投稿の削除は、余計な延焼リスクを生むだけだ。
城戸 譲(きど・ゆずる)Yuzuru Kido
ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー
1988年、東京都杉並区生まれ。日本大学法学部新聞学科を卒業後、ジェイ・キャストへ新卒入社。地域情報サイト「Jタウンネット」編集長、総合ニュースサイト「J-CASTニュース」副編集長などを経て、2022年秋に独立。現在は東洋経済オンラインのほか、ねとらぼ、ダイヤモンド・オンライン等でコラム、取材記事を執筆。炎上ウォッチャーとして「週刊プレイボーイ」や「週刊SPA!」でコメント。その他、ABEMA「ABEMA Prime」「ABEMA的ニュースショー」などネット番組、TOKYO FM/JFN「ONE MORNING」水曜レギュラー(2019.5-2020.3)、bayfm「POWER BAY MORNING」などラジオ番組にも出演。政治経済からエンタメ、炎上ネタまで、幅広くネットウォッチしている。
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